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岐阜県郡上市発、“最速ステップ”の盆踊りに池袋が熱狂!2,500人以上の参加者が都会に咲かせた“踊りの渦” 踊り下駄にも興味津々「カランカラン、音をならして歩くのが楽しそう」

2024年10月9日 12:19
岐阜県郡上市発、“最速ステップ”の盆踊りに池袋が熱狂!2,500人以上の参加者が都会に咲かせた“踊りの渦” 踊り下駄にも興味津々「カランカラン、音をならして歩くのが楽しそう」

2024年8月、岐阜県郡上市の盆踊り「白鳥おどり」が東京・池袋の街を沸かせました。ローカルな郡上の盆踊りが、池袋の人たちの心を鷲づかみにした理由とは…?

“郡上そのもの”を東京に持ち込む

2024年9月28日、東京・池袋の街に咲いた“踊りの渦”。大人も子供も熱狂させた“踊り”の正体、それは岐阜県郡上市に伝わる「白鳥おどり」でした。なぜ、ローカルな郡上の踊りが、池袋の人たちの心をここまで捉えたのでしょうか。

イベント前日の岐阜県郡上市。今回のイベント「白鳥おどりin池袋」の運営に携わる、『郡上藩蔵屋敷』の井上博斗さんが準備を進めていました。普段は、郡上の魅力を伝える動画配信などをしている井上さん。会場に向かう車に積み込んでいたのは“下駄の鼻緒”。その理由について、「ただ白鳥おどりに行くのではなく、飲食、踊り下駄の店など“郡上そのもの”を持ち込む狙いなので」と井上さんは答えます。

地元の職人たちと一緒に、町そのものを東京に持ち込む。そこには郡上市が抱える“ある事情”がありました。

「郡上市の人口は将来推計も含めて、どんどん下がっています」と明かすのは、『郡上市役所』政策推進課の三島宏治課長。続けて、「郡上のことを応援してもらえるような「関係人口」を、どうやって作っていこうかと…」とイベント開催に込めた思いを語りました。

池袋の人々が反応「速い盆踊りってなんだ?」

「白鳥おどりin池袋」開催当日。会場となる『中池袋公園』のまわりでは、外国人やコスプレヤーなど多くの人が行き交います。実は近年、池袋はサブカルチャーの新たなスポットとして注目を集めているのです。

中池袋公園の向かいに建つ『ワッカ池袋』の籏 栄一郎社長は、「池袋を“アート&カルチャー国際都市”として盛り上げようということでやってます」と話します。

さまざまな文化を取り入れる池袋。しかし、郡上のモノが販売されているブースの前を素通りする人が目立ちます。一方、郡上の踊り下駄を販売する『郡上木履』のブースでは、下駄の試し履きをする親子の姿が。「ママ、買ってお願い」という娘のお願いに、カード決済が可能かブースに確認するお母さん。結局カードが使えず、購入は諦めてしまいました。

そんなやり取りがブースで繰り広げられるなか、会場に建てられた櫓の前では、井上さんが「白鳥おどり」のマイクアピールを始めていました。「白鳥おどりというのは どうやら日本で“最速の盆踊り”といううわさがございます」と、池袋の人々に踊りの魅力を伝える井上さん。

お盆の時期、商店街などの町なかを3日3晩、踊りあかす「白鳥おどり」。軽快なステップによる、盆踊りとは思えない“速さ”が特徴です。

井上さんのスピーチを聞いた池袋の人に少しずつ変化が。茨城から来たという若者からは、「速いってなんだ?って…」と白鳥おどりに興味を示す声も寄せられました。

2,500人以上が熱狂!郡上の踊りと文化を発信

夕暮れを迎え、いよいよ「白鳥おどり」がスタート。輪の中心でレクチャーするのは、「白鳥おどり保存会」の人たち。会場に集まった人々が、見よう見まねで踊りに参加していきます。都内からきたカップルの参加者からは、「小さい頃に祖母が盆踊りに連れてきてくれたのを思い出した」という声も。

公園の外では輪に入らず踊る人の姿も。「買い物してて帰りに見てたら、すごいです!」と立ち寄った理由を明かし、「ここまでみんな夢中になってやってるのがすごいと思う」と笑顔をみせました。

一方、ブースの前にも少しずつ人だかりが。そのなかには、なんと昼間に下駄の購入を諦めていた親子の姿もありました。「お金を準備して来ました。現金持ってなかったので。(下駄が)かわいい」と、娘に踊り下駄を購入するお母さん。女の子は「いい音!」と嬉しそうに下駄を履き、踊りに参加していきました。

さらに、踊りの輪から飛び出して、ブースで買い物する人も続出。踊り下駄を購入した人は、「この下駄を履いて、音をカランカランならしてるのを見て楽しそうだなって」と話します。

今年のイベントには、去年の約3倍となる2,500人以上が参加。郡上の踊りや文化を多くの人々に伝えることができました。

「白鳥おどり」を通して、郡上市の魅力発信と知名度向上を目指す本イベント。池袋の盛り上がりを見た井上さんは、「こういう日本の中心都市・池袋でもできるということが、やってみてよく分かりました。毎年続けていきたいです」と今後の展望を語りました。

最終更新日:2024年10月9日 12:19
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