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キャベツ1玉538円!記録的高騰に市場関係者も困惑、小ぶりでも“値上がり”の理由とは…?農家は苦戦「何をしても育ってくれない」

2025年1月10日 14:31
キャベツ1玉538円!記録的高騰に市場関係者も困惑、小ぶりでも“値上がり”の理由とは…?農家は苦戦「何をしても育ってくれない」

1玉200円しなかったイメージの“キャベツ”。今や500円超えも珍しくなく、「買えない」と声があがっています。キャベツにいったい何が起きているんでしょうか。

平年の3倍を記録!去年から続くキャベツの高値

「安くなったらまた買うねって言います。食べられない」

名古屋市東区にある『スーパーヤマト大幸店』。買い物客から、嘆き声が相次ぐのは「キャベツ」。野菜売り場に並べられた、キャベツの値札を見ると、なんと1玉538円!

その値段に買い物客からは、「(こんな高値は)久々に見ました。高いね、買うなら半玉だよね」、「キャベツの前は普通に素通り。見ずに素通りしていきますね」など声が寄せられていました。

東京では1玉1,000円を超えた店もあるほどで、キャベツの高値は去年から続いているといいます。

「(ス-パーに)入ってから、記憶にないくらい高いですね」と話すのは、『スーパーヤマト』青果担当20年の秋山大輔さん。

農林水産省によると、去年1年間のキャベツの小売価格は、1年前の暖冬などの影響で春に一度、値上がり。そして再び10月ごろから徐々に値上がりし、12月下旬には平年の3倍を記録。

これは夏の気温が高く、その後、雨が少なかったことが生育に影響したといいます。

『スーパーヤマト』でも、本来は1玉約700円で売らないと、“赤字”だということです。

天候不順で生育にムラ、出荷量減少へ

一体なぜ、これほどの高値が続いているのでしょうか?

国内有数のキャベツ産地、愛知県田原市を訪ねると、ちょうどキャベツの収穫が行われていました。

ここで採れるキャベツは、冬の寒さで糖分をたくわえるため、甘く育つのが特徴。しかし、『ホクシン』彦坂 航社長によると、今シーズンのキャベツは全体的に小さく、小ぶりなものが多くなっているのが現状。

「9月に高温が続いていたことと、雨が1週間続いてしまったり。そういったことが続いたことで、植えたばかりのキャベツが育つ時期にうまく育たない」と話します。

この時期になって、やっと例年通りのサイズに近づいてきたといいますが、なかにはうまく育たなかったキャベツも。「この子はもうダメですね」と彦坂社長が目を向けたのは、小さなキャベツ。「ソフトボール(の大きさ)まで育ってくれればいいかな」と成長を見守ります。

キャベツ高騰のワケは、天候不順によって生育にムラができ、出荷量が減ってしまったことが主な原因だといいます。また、田原市の天候も原因のひとつ。

同市では、去年11月26日の雨を最後に40日間、雨の降らない日が続いたのです。JA豊橋によると、“恵みの雨”が降らなかったことも、生育不良の要因になっているということです。

例年に比べて、順調に進まなかったキャベツの生育。彦坂社長は、「何をしても育ってくれなくて。土の中に肥料を入れても、根っこが育っていなくて。苦戦はしましたね、してますね」と心境を明かしました。

『名古屋市北部市場』のセントライ青果によると、この高騰は「過去にない記録的な高騰」と市場関係者でも驚きを隠せない状況だといいます。

今後の見通しについては、市場価格で1月は1玉約560円、2月もまだ高く1玉約440円と予想。そして、“暖かくなってきたら”という条件つきで、3月から4月中旬には、約250円以上となるのでは推測しました。

最終更新日:2025年1月10日 18:47
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