【狙い】佐賀県警の警察官は7月からサングラスOKに 西鉄電車の運転士は6月から試験導入 効果は
最近、バスや電車の運転手さらに警察官が、業務中にサングラスを着用する動きが加速しています。労働環境改善の一環で、事故の防止はもちろん、働く人の健康への影響も考慮しています。
10日、佐賀県警察本部にはサングラス姿の警察官が並んでいました。
■警察官
「敬礼!」
佐賀県警では7月1日から、交番で働く地域警察官や、交通警察官など、屋外で活動することが多い警察官に、サングラスの着用が認められます。
■石田旭昇フィールドキャスター
「こちらが実際に現場で使われるサングラスです。レンズの色は黒色もしくは茶色。フレームはレンズと同系色といった様々な基準が設けられています。」
紫外線による目の健康被害や、強い日光が原因の交通事故を防ぐことが目的です。
着用が認められるサングラスには、ある特徴があります。
■阿部まみフィールドキャスター
「すごくまぶしいですね。この偏光レンズをかけてみます。視界がクリアです。色もしっかり見えます。すごく見やすい。」
「偏光レンズ」が使われたサングラスのレンズは、太陽などの強い光が当たって起こる「乱反射」=光が散ってまぶしく見える状態を軽減してくれるものです。
まぶしさを抑えながら、紫外線から目を守ることができる一方、レンズを通しても実際の色はそのまま見えます。
この偏光サングラス、警察官のほかにも着用の動きが広がっていました。
JR九州バスでは、5月10日から2週間、運転手が偏光サングラスを着用して効果を検証しました。評価は上々だったようです。
■JR九州バス総務部・神田博一 担当部長
「『まぶしさが軽減した』という声が一番多くて、『本当に着けていて良かった。』『ぜひ早めにしてほしい』とのことだった。視認性の向上と疲労軽減が、最終的には安全性の向上につながると考えているので、やはり運輸業界で『安全第一でやっていく』というのが最終目標です。」
また西鉄電車でも、6月から試験的に運転士が偏光サングラスを着用していて、西鉄は「効果を検証した上で、導入するかどうかを検討する」としています。
紫外線を防ぐ機能を併せ持った偏光サングラス。専門家は、目の健康にも一定の効果があるとしています。
専門家は・街の人の声は
■林眼科天神クリニック・林和恵 院長
「目から紫外線が入るといろんな病気を起こす可能性があって、一番言われる白内障、網膜までいくと黄斑変性。そういうのを防ぐ効果はあります。」
業務でのサングラスの着用に街の人の受け止めは。
■街の人
「私はいいと思う。日差しとかあるから逆に着けた方が安全だと思う。」
「いいんじゃないですか。威圧感があると考える人もいるんですかね。僕的には問題ない。」
「あまり濃くなければいいのでは。あまりにも濃ければ目が見えずいかつくなるので、そこそこ普通なら光も厳しいのでいいと思う。」
強い抵抗感を持つ人はほとんどいませんでした。
業務の安全と目の健康を目的に導入される偏光サングラス。みなさんはどのように受け止めますか。