NYも注目!ド派手衣装でランウェイを 駐車場に赤じゅうたんのステージで二十歳を祝う 北九州市
来週8日(月)は成人の日です。毎年、ド派手な衣装で全国から注目される北九州市で、新たな企画が始まります。世界が認めたド派手な衣装を“アート”として発信しようという試みです。
20個のスポットライトが照らすのは15メートルの赤じゅうたんです。北九州市小倉北区の普段は薄暗い駐車場に、“ランウェイ”が設けられました。
ここを新成人に歩いてもらう『アートコレクション』というイベントが計画されています。企画したのは、ド派手衣装の生みの親で、小倉北区の貸衣装店みやびの店長・池田雅さんと市のボランティア団体です。
■みやび小倉本店・池田雅店長
「世界の舞台を北九州に作りたいなと思って。そして、北九州の新成人の方にランウェイを歩く体験をしていただけたら夢があるなと思って。」
3日、貸衣装店・みやびでは、目前に迫る二十歳の記念式典に向けて参加者たちが最後の打ち合わせをしていました。
■式典の参加者
「うわぁ重いっ!イメージのはるか上をいかれてますね。」
「人と違うことをしたいので家族の家紋を入れました。」
みやびのド派手衣装は、21年前、2人の若者の注文がきっかけで始まりました。その後、要望に応える形で、豪華さに磨きがかかってきました。
成人式の会場でひときわ注目され知名度が高まる一方、「式典にふさわしくない」などの批判的な意見が市や店に寄せられることもありました。
■池田店長
「目の前のお客様に喜んでいただくために、ただ実直に1件1件、丁寧に一生懸命、衣装作りをしてきて、新成人に寄り添ってずっと20何年間やってきた。」
そんな中、世界のトップコレクションがみやびの衣装に注目します。去年、アメリカ・NYで行われたファッションショーへの出演を打診されたのです。
みやびがこれまでの成人式で貸し出してきた衣装や新作など、12点の着物を披露しました。
■池田店長
「NYではそのまま、アートとして正当に評価してくれる。色眼鏡で見られないので。素晴らしいものとして見てくれて。」
世界が認めた衣装を“アート”として見直し北九州から発信していきたい。今回のアートコレクションは、そんな池田さんの思いから企画されました。
開催を前に、池田さんをはじめデザイン会社や動画編集者も加わり、検討を重ねました。
■参加者
「(着物の)準備に何年もかかったり、世代を受け継いできたストーリーがあったり、そこをわたしたちがみなさんにお伝えできたらいいですよね。」
「元気がある北九州というのを映せたらなと思っています。」
大事にしたいのは着物だけでなく、着物をまとう若者たちの姿やその夢や思いまでを発信することです。
7日当日は、市の記念式典に出席する参加者30人を、運営スタッフがスカウトし、“ランウェイ”を歩いてもらう予定です。
■池田店長
「それぞれに好きなモノやコト、イメージ、夢、そして未来への希望もすごく込められているので、それが本当にいい思い出になってくれたらいいなと思います。」
長年にわたって池田さんと若者たちが思いを重ね、磨き上げてきた感性が形となり、唯一無二の北九州発の“アート”として、門出のステージで再びスポットライトを浴びます。