焼うどんの老舗「だるま堂」が小倉井筒屋で新たな一歩 先代から受け継いだヘラや看板「再び鳥町食道街で」 北九州市
ことし1月、北九州市の飲食店街を襲った大規模な火災で、小倉名物の焼きうどん店が被災しました。発生からまもなく4か月となります。26日、北九州市内のデパートで新たな一歩を踏み出しました。
小倉名物・焼うどんの店「だるま堂」の竹中康二さんが26日、新たな場所で店をオープンしました。
■だるま堂 店主・竹中康二さん
「期待と不安はあるが、一日も早く、焼うどんを多くの皆さんに食べていただきたい。」
ことし1月、北九州市の鳥町食道街一帯を襲った大規模な火災で、竹中さんの店も被災し、営業ができなくなりました。
終戦直後から焼きうどん発祥の店として、だるま堂は地元の人に愛されてきました。
被災によって営業再開が難しい中、竹中さんが新たなスタートの場所として選んだのが、北九州市の小倉井筒屋です。
入り口には、被災しながらも店内に残っていた、先代から受け継いだヘラや看板を飾りました。
■竹中さん
「(ヘラや看板は)焼うどん発祥の味を引き継ぐ、象徴しているものだと思う。」
そして、26日、次々と地元客が訪れました。
■店員
「2名様ご案内です。いらっしゃいませ。」
■訪れた人
「おめでとうございます。」
■訪れた人
「懐かしい、懐かしい(味)です。」
■訪れた人
「おいしいですよ。1人でも来たらにぎやかになるし、ちょっとでも還元できるかなと思って。それが一番の目的。」
地元の人や小倉井筒屋の応援もあり、再開を決めた竹中さん。しかし、オープンが迫った4月20日には、近くの飲食店街を再び大規模な火災が襲いました。
■竹中さん
「今回の火災も本当に大変だろうなと思っております。再建していく大変さも実感しているので、そういう面でも(被災した人を)勇気づけられるのであれば、ありがたいなと思っている。」
いつの日か再び鳥町食道街で店を復活させたい。そんな思いを胸に、竹中さんは新たな場所で伝統の味を守り続けます。