シリーズ「こどものミライ」“保育士の卵”が運営する「子育てサロン」親子は交流・学生は学びの場に 北九州市
滑り台で遊んだり、破った新聞紙をかぶって大はしゃぎしたり。11月3日、北九州市の九州女子短期大学で開かれた「子育てサロン にじいろ」です。
ことし3月から3か月に1回、保育士資格を習得するために授業で使う「保育ルーム」を活用しています。運営するのは、保育士や養護教諭を目指す学生たちです。
■男の子
「2歳。トゥー。」
■子ども健康学科2年・松本遥さん
「おはよう。」
■男の子
「おはよう。」
リーダーを務める、子ども健康学科2年の松本遥さん(20)です。松本さんは、中学生の時に保育園に職場体験に行ったことをきっかけに、保育士を目指すようになりました。高校生の時には、虐待問題の解決に向けて地元の保育園と協力し、保護者が抱える悩みを調べる活動に取り組みました。
■松本さん
「(このサロンは)地域との関わりが目的かなと思っていて、実習は子どもたちとだけの関わりなのですが、サロンの場は保護者の悩みだったり、保護者との関わりを学べる。」
オープン1時間半前、会場では子どもたちを迎えるための準備が進んでいました。
■松本さん
「そこで(楽器を)紹介をしてほしい。『これは鈴って言うんだよ』って。」
親子が楽しめる手遊び歌を練習したり。
■学生
「これは簡易の救急セットです。」
もしものケガに備えて救急セットも用意しました。
子どもの発達段階に応じてどのような遊びを提供するか、安全を守るために何が必要かを考えるのも学生たちの役割です。この日は、0歳から2歳までの10組の親子が参加しました。
保育士を目指す学生にとって、子育てサロンの運営は、親子との接し方を学ぶことができる貴重な場になっています。
■松本さん
「無理強いしない、子どもの遊びに一緒に入る感じを気をつけてます。(保育士)1年目の先生は、保護者との関わりが一番悩むところというのは聞いたことがあるので、こういう場でコミュニケーションを取って、できるのがいいなと思っています。」
■保護者
「ありがたいです。双子なんで、皆さんに見てもらって。」
「子どもも友達づくり、大人も友達づくり。」
養護教諭を目指す学生は、冬に流行する感染症への対策を紹介しました。
■学生
「養護教諭を目指しているんですが、保育士の資格も取っています。」
■保護者
「へー、すごいね。安心感ありますよね。」
■九州女子短期大学 子ども健康学科・宮嶋晴子 教授
「生の教科書というか、親御さんに会わせていただいているので、(学生が)現場に入ったら、より親子のために親子のことをしっかり理解した支援者、先生になってくれたらいいなと思っています。」
■松本さん
「保護者の方もいろいろ悩みがあると思うので、子どもの成長を一緒に喜び合えるような、子どもと保護者に寄り添える保育士になりたい。みんなで子どもたちの成長を見守れるような、温かい社会になったらいいなと思っています。」
親子の交流の場であり、学生の学びの場でもある「子育てサロン にじいろ」。次回は2025年3月に開かれる予定です。大学は、来年度以降もこの取り組みを続けていきたいとしています。
※FBS福岡放送めんたいワイド2024年11月7日午後5時すぎ放送