男性社員が生理痛を疑似体験「つらい」「集中できない」悩みを知って働きやすい職場に 福岡
多くの女性が悩みを抱えている生理痛についてです。男性にも、その痛みや実態を知ってもらおうと、生理痛の体験会が福岡市で行われました。
■参加者
「これ、集中はできないですね。痛っ、足まできましたね。つらいですね。今一瞬、強さが強くなったな。」
苦しそうな表情を見せる男性たち。
■参加者
「汗出てくるな。痛いです。」
13日、福岡市で製薬会社ファイザーの男性管理職らを対象に、生理痛の体験会が行われました。女性が働きやすい環境づくりを進める有志の社員が企画したものです。
参加者は電気で刺激を与えるパッドをお腹に貼り、弱・中・強の3段階の刺激で、生理痛に似た痛みを体験します。
中には、想像以上の痛みにうずくまる男性もいました。
■参加者
「いいリアクション。うずくまっております。」
「痛みに弱いから。」
FBSの男性記者も、3段階の「強」を体験してみました。
■竹原侑記者
「お腹の中の内臓を、ぐっとつかまれるようなイメージです。思わず、前かがみになってしまいます。力を入れていないと耐えられないかもしれない。」
個人差がありますが、生理痛は数日間続くこともあります。生理痛の時に会議に出席した想定で、”痛み”が不定期にくる状態についても体験しました。
■参加者
「来るタイミングが読めないのも嫌ですよね。」
「全然集中できない。いつ(痛みが)始まるかわからないので怖いですね。」
今回、この会社が体験会を実施した背景には、生理で悩む女性社員たちの声がありました。
■体験会を企画した ファイザー・松本亜美さん
「営業社員の中でも、どうしても長時間、車を運転しながら外にいるとか、上司と一緒に同行する機会も多いので、そんな中で『きょうは生理なので、お手洗いを頻回に行きます』もしくは『初めから同行する日を少し変えてもらえませんか』とか、お互いが気持ちよく働けるということができたらいいなと思っています。」
ことし公表された男女共同参画白書によりますと、月経の不調により「生活に支障がある」と答えた女性の割合は8割を超えています。また、別の調査では、働く上での健康課題で困ったこととして「生理など、女性特有の悩みが言い出しにくい」と、20~39歳の2割が挙げています。
今回の体験会では、生理痛に悩む女性が働きやすい職場づくりを目指すため、対策を話し合いました。
■参加者
「腹痛の痛みがあった時に、痛みの程度がわかるような機器があれば、ある程度、痛みがある時は強制的に休暇を取ってもらう。そういった制度があってもいいのではと考えました。」
「PMS(月経前症候群)生理の期間中だけではなくて、その前後にある気分的な抑うつであったり、イライラ感、そういったところも考えながら対応していく姿勢、知識を増やしていくことも、人として重要な対策ではないかと思いました。」
参加した上司も、生理痛に対するイメージが変わったと話します。
■ファイザー 九州支店・進藤厳雄 支店長
「月経というと何か触れてはいけないというか、なかなか触れてはいけないキーワードだと男性からすると思っていたのですが、今後、職場に広めるとともに、しっかり女性のことを考えながら行動していきたい。」
担当者は、生理痛の体験会を通して男女がお互いに理解し合うことでジェンダーギャップをなくしていき、働きやすい環境をつくっていきたいとしています。
※FBS福岡放送めんたいワイド2024年11月14日午後5時すぎ放送