【ソナエル】3万人の3日分の食料を備蓄 防災備蓄倉庫の内部は トラックが乗りつけ物資の集積拠点にも 福岡市
シリーズでお伝えする防災企画「ソナエル」。今回は事前の備えについてお伝えします。福岡市博多区に大型の防災備蓄倉庫があるのをご存じでしょうか。その役割とは。
福岡空港に近い福岡市博多区の大型の倉庫の一角には。
■吉原美樹記者
「倉庫の中に入ると、段ボールが奥までずらっと並んでいます。」
ぎっしりと積まれた段ボールの中身は水です。ほかにも。
■福岡市 地域防災課・小川末男 課長
「野菜ジュースも保管しています。避難所で長期間避難すると、栄養面の偏りがあるので。」
また、味付きご飯や紙おむつ、簡易トイレが備蓄されています。
福岡市では、以前から災害への備蓄をしていましたが、熊本地震の発生後に対策を強化し、2017年からこの場所で備蓄倉庫の運用を始めました。
福岡市によると、警固断層による直下型地震での避難者数が最も多くなるとされ、およそ3万人と見込まれています。
これをもとに、3万人が3日間、飲食できるよう、27万食を準備しています。
この倉庫の特徴はほかにもあります。
■小川課長
「ここは大規模災害時に1次集積拠点として物資が集まるので、トラックの乗りつけもできる。」
ここはほかの自治体などからの提供物資を受け入れる1次集積拠点にもなり、集まった物資はそれぞれの避難所などに運ぶことができます。
福岡県内では、2017年に発生した九州北部豪雨など、近年、豪雨災害が相次いでいます。
去年も大雨特別警報が発表され、久留米市を中心に甚大な被害をもたらしました。
もしもの時に備え、それぞれの自治体で動き出す対策。
■小川課長
「福岡市が一定数の備蓄をしているが、まずは各家庭で災害への備蓄をお願いしたい。」
福岡市は水や食料について最低でも3日分、水で言えば1人1日3リットル、3日分で9リットルの備蓄を呼びかけています。
大雨や地震などの災害に備え、必要な物を備蓄しておくことが大事です。もしもの時の避難についても考えておかなければなりません。
■松井礼明アナウンサー
「実際に避難が必要となった時にどこに避難するのか分からない人も多いと思いますが、どうしたらいいですか?」
福岡県が配信しているスマートフォンのアプリ「ふくおか防災ナビまもるくん」が便利です。
トップページには現在地の避難情報や警報などを確認できますが、この情報について通知を受けることもできます。
そして、「最寄りの避難所」を選択すると、近くの避難所の場所を確認することができます。
現在は開設されていないので白になっていますが、実際に開設されると緑になるので、避難所が開いているのかどうかも確認することができます。
さらに、1つの避難所を選び「詳細」を開くと、混雑情報なども確認できます。
自ら情報収集して行動することが命を守ることにつながります。ぜひ今のうちに確認しておいてください。
また、テレビのリモコンのdボタンを押すと避難情報などを見ることができますので、活用してください。