シリーズ「こどものミライ」避難所になければ自分で作ろう 段ボールでイスやベッド 小学生が力を合わせて体験 福岡
■小学生
「この辺りに2個。」
子どもたちが作っているのは、段ボールのイスです。
福岡市東区の短期大学で初めて開かれたのは、小学生を対象にした「ダンボールで学ぶ防災トレーニング」です。1年生から6年生まで19人が参加しました。
■九州産業大学 造形短期大学部・森下慎也 准教授
「今回は遊びの中で、我々が造形やデザインを勉強している学校なので、そのスキルを使った子どもたちとのレクリエーションで、学びを目的として開催しました。」
近年、日本では災害が頻発しています。11月26日も石川県で震度5弱の地震が起きたばかりです。
地震や水害などが起きた場合、開設されるのが避難所です。避難所として使われるのは多くの場合、学校の体育館や公共のホールで、生活に必要なものが足りないことがあります。
そこで今回、身近にある段ボールを使って、イスやベッド、コップを作る方法を学びます。
■森下 准教授
「(段ボールは)中が空洞で、 上に乗っちゃうとベコンとなっちゃう。硬い方を一番上にして、軟らかいのを一番下にすると大丈夫。」
基礎を教わった後は、当日割りふられたチームに分かれ、それぞれで考えながら作ります。
イスは、空の段ボール箱の上に段ボールの板を重ねて補強するだけで、あっという間に出来上がりました。
■小学生
「座ってみて。」
強度もバッチリのようです。
ベッドは、段ボール箱を複数並べて土台とし、その上に大きな段ボールを敷いて作ります。こちらのチームでは、6つの段ボール箱を使って、土台を作ろうとしていました。
■小学生
「あれ?箱の大きさ違うんじゃない?箱の大きさが違う。」
6つの箱のうち1つだけ、大きさが違うことに気づきました。
■小学生
「こうしたら?」
「それは、でも…。」
お互いにアイデアを出し合いながら、解決策を探ります。監督役の学生の力も借り、6つ使うことをやめて4つの箱で土台を完成させました。みんなで協力して作ったベッドの寝心地は。
■小学生
「暖かいです。」
ほかのチームも、それぞれのやり方でイスやベッドを完成させていきます。中には、背もたれ付きのイスを作ったチームもありました。
■小学3年生
「楽しかったです。(難しかったのは)ベッドですかね。土台の箱を作るところ。」
「段ボールで机やベッド、コップが作れるから、もしコップとかがなくても段ボールで作れるんだなって思いました。作ったもので家族を助けられると思います。」
■森下 准教授
「子どもたちは、すごくチームワークを発揮して、いろんなものができたんじゃないかなと思います。普段から連携・協力するという学びを、遊びを通じて育成できたのでは。」
いつどこで起きるか分からない災害。いざという時の知識と技術を、子どもの時から身につけてもらう必要性が高まっています。
※FBS福岡放送めんたいワイド2024年11月28日午後5時すぎ放送