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【海苔の日】小学校の給食に「福岡有明のり」収穫量は減少…有明海で何が おむすび店は悲鳴

2025年2月6日 19:43
【海苔の日】小学校の給食に「福岡有明のり」収穫量は減少…有明海で何が おむすび店は悲鳴

2月6日は「海苔(のり)の日」です。福岡有明のりの産地、柳川市では、給食でのりが提供されました。ただ、有明海ではここ数年、ノリの収穫量が減っていて価格が高騰しています。

柳川市の神社を訪れたのは、福岡有明海漁連の関係者たちです。2月6日の「海苔の日」に合わせて、ことしののりを奉納し豊漁を祈願しました。

■福岡有明海漁連・佐々木清文 代表理事会長
「ことしも(ノリの収穫が)まだ残り4割くらい残っていますので、良いノリと単価的にも恵まれることを期待して奉納しました。」

2月6日が「海苔の日」になったのは、日本最古の本格的な法律とされる大宝律令(たいほうりつりょう)が関係しています。大宝律令には納税品の一つとして、のりが記されていました。施行されたのは西暦702年の2月6日で、これにちなんで生産者団体が「海苔の日」と定めました。

柳川市内の小学校の給食に登場したのは、福岡有明のりです。

■中村安里アナウンサー
「給食の時間になりました。献立を見てみると、中にはのりがあります。」

地元でとれた有明海ののりを子どもたちに味わってもらおうと、毎年「海苔の日」に合わせて提供しています。

今シーズン獲れたのりの味は。

■小学生
「おいしいです。」
「パリパリしていて、おいしいです。べりーぐっど。」

福岡有明海漁連によりますと、今シーズンのノリの出荷量は例年通りの13億枚を見込んでいましたが、1月24日時点でおよそ4億9000万枚ほどにとどまっています。ここ数年、プランクトンや天候などの影響で収穫量が減っているといいます。

■佐々木 代表理事会長
「プランクトンが長居するというか、長い間、生息するようになってきて、プランクトンが増殖すれば栄養源が減っていくので、ノリの成長を妨げるということですね。」

入札会では去年1枚22円だったものが、ことしは29円と7円値上がりし、高値で取引されています。

■おむすび・ぎゅっぎゅ 平山博巳さん
「いらっしゃいませ。」

福岡県筑紫野市のおむすび専門店です。ホカホカのご飯を握って、おむすびを優しく包み込むのは愛知県産ののりです。有明海産ののりではありませんが、仕入れ値は去年の1.7倍から1.8倍ほどに上がっているということです。

■平山さん
「(有明海での収穫が)減った分、ほかの地方ののり業者さん、全国ののり業者さんに需要がいって、全国的にのりの値段が上がってしまっています。」

のりの仕入れ値が上がったほか、米の価格高騰もあり、この店では1月、全ての商品を10~20パーセント値上げせざるを得ませんでした。

■平山さん
「頭が痛いです。おにぎりは原材料がのりと米で90パーセントはいきますので、どんどん天井なしに上がっていくのは命取りになります。」

福岡有明海漁連によりますと、今シーズンのノリの収穫は4月10日ごろまでで、収穫量は例年の13億枚を下回り8億~9億枚となる見込みです。

最終更新日:2025年2月6日 19:43
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