年齢を重ねると、外に出るのが億劫になったり、ほかの人と関わりを持つのが面倒に感じている方、特に男性に多いのではないでしょうか。

そんな高齢の男性に外に出てもらい、社会とのつながりを持ってもらおうと、3月19日、徳島県鳴門市で男性限定の「ある講座」が開かれました。



（講師&参加者）
「突然ですが、みなさま珈琲はお好きでしょうか?」
「香りを味わえるから大好き。大人のまねをしてきていまだに続いてる状態」

この「男のコーヒー講座」は、家にこもりがちな高齢男性が外に出て社会とつながることで健康寿命をのばしてもらおうと、徳島県鳴門市が初めて開きました。

19日は、鳴門市役所で65歳以上の男性20人が参加し、コーヒーの歴史や抽出方法などを教わりました。

講師を務めたのは福本泰紘さん、大手コーヒーメーカーで長年勤務していた経験をもとに、美味しいコーヒーの淹れ方を教えています。

（ハートビートビーンズ 福本泰紘代表（41））
「いまお湯が沸いたけど、温度を低くするまでお待ちください、わきたてのお湯よりも温度を少しねかした方がコーヒーの味が出やすいです。94℃ぐらいになったら淹れはじめます」

講座ではブラジル産の豆を使い、初心者でも淹れやすいペーパードリップと呼ばれる方式による淹れ方を学びました。

（講師&参加者）
「豆のひき方と焙煎の仕方は?」
「このハンドドリップで入れる時は、中細挽き。中挽きと細挽きの間です」

淹れたてのコーヒーは、参加者が持参したカップでいただきます。

プロが淹れたコーヒーのお味は?

（参加者）
「おいしい」
「うすいような感じするけどうまい、ガツンとくるんではないけどうまい」
「いや、香りがえらい違う。天と地の差がある。お店で飲んでるコーヒーと全く変わらない」

鳴門市は、65歳以上の高齢者の割合が約36%と、3人に1人が高齢者です。

鳴門市では、これまでも介護予防事業としてシニア向けの料理教室などを開催しましたが、参加者の大半は女性でした。

（鳴門市長寿介護課 篠塚篤志課長）
「社会参画をするのは女性の方が大半で、男性を外に出ていただく、社会参画していただくことが機会としては少ないので、何か男性にひびく講座がないかなという考えのもと、この講座をした」

（参加者）
「いろいろ趣味を広げる一環として、きょうは参加しました。どうしても家にいると外の人とつながりを持ちたいというようなところもあるのでいいです」

鳴門市では、今後も男性が参加しやすい講座を開催していきたいとしています。