「深入り」と「深煎り」 神社と自家焙煎のコーヒー店がコラボ オリジナルコーヒーに込められた想い【徳島】
阿南市の津峯神社が自家焙煎のコーヒー店とコラボ
(豊成春子アナウンサー)
「阿南市の津峯神社の麓にやってきました。自家焙煎のコーヒー店とコラボした商品があるということです。早速リフトで上がりましょう」
リフトに乗ると、“阿波の松島”とも呼ばれる阿南市の橘湾の美しい風景が目に飛び込んできます。
景色を楽しみながらリフトに乗ること約5分、色づき始めた紅葉を見ながら少し歩くと、山頂には神社の本殿が厳かに佇んでいます。
出迎えてくれたのは、津峯神社の宮司の林明典さん。
宮司になって9年、伝統を大切にしながらも、地域活性化のため、様々な取り組みを行っています。
その一つが。
(豊成春子アナウンサー)
「こちらにコーヒーがあるって聞いたんですが、本当ですか?」
(津峯神社 林明典宮司)
「ありますよ。こちらです、ご案内します」
つのみねさん ノ Coffee
(豊成春子アナウンサー)
「ありました。お守りとかたくさん並んでる横に『Coffee』の文字を見つけました」
本殿横にあるお守りなどの授与所には、「つのみねさん ノ Coffee」の貼り紙が。
徳島県小松島市大林町にある「カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP」、「つのみねさん ノ Coffee」を作ったのはこちらの店主の岡崎裕樹さんです。
阿南市加茂町に移住し、2023年3月までは「阿南市地域おこし協力隊」のメンバーでした。
阿南市に深い思い入があり、イベントで交流があった林宮司と一緒にオリジナルのコーヒーを作ろうということになったそうです。
(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「林宮司の阿南市に対する想いや真摯な取り組みを、接するときに感じた。それをコーヒー作りのヒントにしました」
(豊成春子アナウンサー)
「(味に)人柄を表すというのは初めて聞きました。出来はどうでしたか?」
(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「抜群に美味しいです」
こうして出来上がったのが「つのみねさん ノ Coffee」なんです。
「つのみねさん ノ Coffee」の味 そして込められた想いとは
(豊成春子アナウンサー)
「ありがとうございます。コーヒーをいただきました。『つのみねさん ノ Coffee』。しかも裏に美味しいコーヒーの淹れ方が書いていますね、これは親切ですね」
取材した日は特別に岡崎さんに来てもらい、境内にある茶屋で「つのみねさん ノ Coffee」淹れてもらいました。
実はドリップではなくコーヒーバッグ、手軽に飲めるようにとの細やかな心遣いです。
(豊成春子アナウンサー)
「しっかりとした深みがあるんですけど、まろやかさや優しさも感じるようなコーヒー、すごく飲みやすい。神社の境内の中で飲むのは人生で初めてかも」
(津峯神社 林明典宮司)
「津峯神社で何かギフトを作りたいと考えていて、岡崎さんからオリジナルコーヒーを作りませんかという提案をもらった。岡崎さんは想いもある人なので、一緒に何かできたらなと。パッケージデザインは津峯神社の八角形の御神文の中に、『つのみねさん ノ Coffee』の文字と『カモ谷製作舎』のロゴを入れた、シンプルイズベスト。阿南市を知ってもらう一つのきっかけになればいいなと」
このコラボコーヒー、発売から1か月も経たないながら、すでに多くの人から好評を得ているそうです。
(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「人をつなぐようなイメージがコーヒーにある。地域の皆さんと、町づくりや地域活性に協力できることがあれば」
(津峯神社 林明典宮司)
「今回、カモ谷製作舎に『深煎り』のコーヒーを作ってもらうということで、阿南市にも『深入り』してほしいということで、地域の活性化に何かつながることをやっていきたいなと2人とも考えていて。相乗効果ではないが、岡崎さんと一緒にコラボレーションして、クオリティの高いものを提供できればと考えていた」
「深入り」と「深煎り」、この言葉遊びから生まれたコーヒーは神社とコーヒーショップというギャップを見事に埋めてくれました。
このコーヒーが、阿南市を「ホット」な場所にしてくれる日は近いのかもしれません。
なお、現在は休憩所として使われている「茶屋」ですが、林宮司は今後ここで参拝に来た人がゆっくりコーヒーを楽しめるような場所にしていきたいということです。
※現在は、「コーヒーバッグ」(1杯分200円)と「コーヒー豆 or 粉」(250g 2300円)の販売のみですが、お湯を持参すれば自分で作って境内で飲むことができます。
最終更新日:2024年11月29日 22:00