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「深入り」と「深煎り」 神社と自家焙煎のコーヒー店がコラボ オリジナルコーヒーに込められた想い【徳島】

2024年11月29日 22:00
「深入り」と「深煎り」 神社と自家焙煎のコーヒー店がコラボ オリジナルコーヒーに込められた想い【徳島】
かつては町の賑わいの中心だった神社やお寺は、過疎化が進む中で地域を盛り上げようと、お祭りなどに加えて最近では御朱印など新しい試みを行っています。

そういった中で徳島阿南市の神社では、2024年11月からオリジナルのコーヒーを売り出し、人気を呼んでいます。

神社でコーヒー、そのギャップの魅力を取材しました。


阿南市の津峯神社が自家焙煎のコーヒー店とコラボ


(豊成春子アナウンサー)
「阿南市の津峯神社の麓にやってきました。自家焙煎のコーヒー店とコラボした商品があるということです。早速リフトで上がりましょう」

リフトに乗ると、“阿波の松島”とも呼ばれる阿南市の橘湾の美しい風景が目に飛び込んできます。

景色を楽しみながらリフトに乗ること約5分、色づき始めた紅葉を見ながら少し歩くと、山頂には神社の本殿が厳かに佇んでいます。

出迎えてくれたのは、津峯神社の宮司の林明典さん。

宮司になって9年、伝統を大切にしながらも、地域活性化のため、様々な取り組みを行っています。

その一つが。

(豊成春子アナウンサー)
「こちらにコーヒーがあるって聞いたんですが、本当ですか?」

(津峯神社 林明典宮司
「ありますよ。こちらです、ご案内します」


つのみねさん ノ Coffee


(豊成春子アナウンサー)
「ありました。お守りとかたくさん並んでる横に『Coffee』の文字を見つけました」

本殿横にあるお守りなどの授与所には、「つのみねさん ノ Coffee」の貼り紙が。

徳島県小松島市大林町にある「カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP」、「つのみねさん ノ Coffee」を作ったのはこちらの店主の岡崎裕樹さんです。

阿南市加茂町に移住し、2023年3月までは「阿南市地域おこし協力隊」のメンバーでした。

阿南市に深い思い入があり、イベントで交流があった林宮司と一緒にオリジナルのコーヒーを作ろうということになったそうです。

(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「林宮司の阿南市に対する想いや真摯な取り組みを、接するときに感じた。それをコーヒー作りのヒントにしました」

(豊成春子アナウンサー)
「(味に)人柄を表すというのは初めて聞きました。出来はどうでしたか?」

(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「抜群に美味しいです」

こうして出来上がったのが「つのみねさん ノ Coffee」なんです。


「つのみねさん ノ Coffee」の味 そして込められた想いとは


(豊成春子アナウンサー)
「ありがとうございます。コーヒーをいただきました。『つのみねさん ノ Coffee』。しかも裏に美味しいコーヒーの淹れ方が書いていますね、これは親切ですね」

取材した日は特別に岡崎さんに来てもらい、境内にある茶屋で「つのみねさん ノ Coffee」淹れてもらいました。

実はドリップではなくコーヒーバッグ、手軽に飲めるようにとの細やかな心遣いです。

(豊成春子アナウンサー)
「しっかりとした深みがあるんですけど、まろやかさや優しさも感じるようなコーヒー、すごく飲みやすい。神社の境内の中で飲むのは人生で初めてかも」

(津峯神社 林明典宮司)
「津峯神社で何かギフトを作りたいと考えていて、岡崎さんからオリジナルコーヒーを作りませんかという提案をもらった。岡崎さんは想いもある人なので、一緒に何かできたらなと。パッケージデザインは津峯神社の八角形の御神文の中に、『つのみねさん ノ Coffee』の文字と『カモ谷製作舎』のロゴを入れた、シンプルイズベスト。阿南市を知ってもらう一つのきっかけになればいいなと」

このコラボコーヒー、発売から1か月も経たないながら、すでに多くの人から好評を得ているそうです。

(カモ谷製作舎 ノ KOFFEE SHOP 岡崎裕樹さん)
「人をつなぐようなイメージがコーヒーにある。地域の皆さんと、町づくりや地域活性に協力できることがあれば」

(津峯神社 林明典宮司)
「今回、カモ谷製作舎に『深煎り』のコーヒーを作ってもらうということで、阿南市にも『深入り』してほしいということで、地域の活性化に何かつながることをやっていきたいなと2人とも考えていて。相乗効果ではないが、岡崎さんと一緒にコラボレーションして、クオリティの高いものを提供できればと考えていた」

「深入り」と「深煎り」、この言葉遊びから生まれたコーヒーは神社とコーヒーショップというギャップを見事に埋めてくれました。

このコーヒーが、阿南市を「ホット」な場所にしてくれる日は近いのかもしれません。



なお、現在は休憩所として使われている「茶屋」ですが、林宮司は今後ここで参拝に来た人がゆっくりコーヒーを楽しめるような場所にしていきたいということです。

※現在は、「コーヒーバッグ」(1杯分200円)と「コーヒー豆 or 粉」(250g 2300円)の販売のみですが、お湯を持参すれば自分で作って境内で飲むことができます。

最終更新日:2024年11月29日 22:00
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