8月も小麦粉やパスタなど値上げ『なぜ?』熊本では旬のタコも去年より価格が上昇
原材料費の高騰や円安などの影響が止まらず、大手製粉会社は小麦粉やパスタなどの価格を8月1日納品分から値段を引き上げます。そして、カカオ豆の価格高騰がおさまらず、大手菓子メーカーは、チョコレートを使ったお菓子を値上げする予定です。さらに帝国データバンクは、9月以降の秋には値上げラッシュがおきるとの見通しを示しています。
そんな中、天草地域で今が旬のタコも価格が上昇しています。
天草地域で旬を迎えているタコ。漁協の施設には次々に水揚げされたタコが運び込まれています。でも、今年は異変が…。
■天草漁協上天草総合支所 浜田力さん
「漁獲量は例年の半分くらいじゃないでしょうか。1日に多い時には1トン~2トンくらいあるんですけど、このところ200~300キロあがればいい方じゃないですか」
タコの漁獲量が減っているというのです。天草では、昔からタコ漁が盛んです。海岸沿いを歩けば干しダコが風になびき、8月8日は「タコの日」として感謝の供養祭が毎年開かれます。地域の人がオリジナルの踊りを奉納するほどの愛されぶりです。
しかし、県内の漁獲量はここ数年減少を続けていて、去年は年間200トンと5年前の半分以下にまで減っています。
地元の道の駅には、この時期新鮮なタコがずらりと並びます。
■買い物客
「最近とれないので、買って帰ろうかと思う。お得なやつを選ぼうと思う」
でも、漁獲量が少ないとなると…。
■道の駅 上天草さんぱーる 坂本要平部長
「今年は量が少ない価格が上がっている」
当然、価格は上がることに。
■道の駅 上天草さんぱーる 坂本要平部長
「もう少し量が増えてくれればいいんですが。今がおいしい時期だと思いますので」
県内に11店舗を展開するスーパーでも、仕入れの量が少ないため去年に比べ販売価格が1~2割上がっているということです。
不漁の原因について熊本県水産研究センターは、エサになるエビやカニなどの減少が原因として考えられるとしています。いつまで不漁は続くのか…漁師も消費者も、心配な日が続きます。