長期予報「ことしの夏は暑い」 今回の大雪は石川県特有の現象「沿岸収束」 なるほど天気解説
市川:
小野さん、先週の雪が嘘のように27日は青空が広がりましたね。
小野:
3月1日までは晴れの天気が続きます。
小野:
気象台の週間予報を見ていきましょう。28日、そして、3月1日も晴れの天気が続くでしょう。ただ、2日からは雨が降り出します。前線や低気圧の影響です。
市川:
2日までの最高気温が高いですね。13~14度まで上がる予想です。
小野:
3月下旬並みです。その後は一気に気温が上がり、2日からは雨も降りますので、なだれや雪解けによる災害に注意してください。
市川:
週明けは気温がひと桁に下がります。体調管理に気を付けたいですね。
小野:
さて、気象台から、早くも夏までの長期予報が発表されました。
まず、3月から5月 です。3月の気温は高い。4月と5月は平年並みか高い、雨の量は、ほぼ平年並みの予報です。
小野:
そして、6月から8月までの気温は、ズバリ「高い」です。夏の主役・太平洋高気圧の張り出しが強く、加えて猛暑をもたらとされるチベット高気圧の張り出しも強い予想です。
市川:
まだ、先の話ですが、ことしは早めの熱中症対策が必要ですね。そして降水量は、ほぼ平年並みの予報ですが、雨の降り方にも気を付けたいですね。
小野:
さて、2月は月の前半と先週の2回にわたり、寒波に見舞われました。気象台からは大雪警報や顕著な大雪に関する気象情報が発表され、警戒が呼び掛けられました。
小野:
今月は…
・4日に 加賀に大雪警報が発表…されたのをはじめ、
顕著な大雪に関する情報が…
・7日に 能登南部に
・21日に 同じく能登南部に
・22日に 能登北部に… 発表されました。
このうち7日の大雪以外は…
小野:
気象台などで「沿岸収束」と呼ばれるものが、大きな原因のひとつでした。おさらいしましょう。
大雪のときによく登場するJPCZの正式な名前は、日本海 寒帯気団収束帯と言います。先週お伝えしたように、収束帯の収束というのは、風と風のぶつかり合いという意味です。この収束が石川県の沿岸で、2月は複数回起こりました。
小野:
海からの冬の季節風と陸地からの冷たい風が、石川県の沿岸でぶつかり合い、雪雲が発達し、平地に留まりやすい状態になってしまいました。
市川:
今回、JPCZの雪雲の帯は県内には直接かからなかったのに、この沿岸収束が絡んで平地で大雪になったんですね。
小野:
その通りです。この沿岸収束というのは、海風と山風がぶつかり合う海岸線に沿って平地が広がる、石川の地形が要因だと言われています。つまり石川県特有の現象なんです。
市川:
来シーズンに向けて、ぜひ覚えておきたいワードですね。
小野:
最後に気象台の週間予報で、この先の天気をもう一度確認しましょう。
小野:
28日、3月1日は、晴れの天気が続き、気温も高いでしょう。ただ、2日からは雨が降り出し、週明けは気温がひと桁に戻ります。この先は、なだれや雪解けによる災害に注意してください。
市川:
来週は雨の日が続きますから、28日、3月1日の晴れを有効に使いたいですね。小野さんとお伝えしました。