「自分の夢の一つだった」金沢市出身の陶芸家・大樋年雄さん 日本芸術院会員に選出
大樋年雄さん:
「芸術院会員になれる作家、(芸術院会員の)活動をするというのは自分の夢の設定した中の一つだった」
金沢市出身の陶芸家、大樋年雄さん。350年以上の歴史を持つ「大樋焼」の作家として活動し、2016年に十一代大樋長左衛門の名を襲名しました。大樋焼の伝統と現代アートを融合させるとともに、積極的に海外での展覧会も開催するなど、日本の工芸の発信にも努めてきました。
大樋年雄さん:
「エネルギーの使い方というのはどのことでも変わらない。とりあえず負けない気持ちで、誰よりも良い作品作って、そして自分が社会に向かって何かやりたいというのが、その気持ちをずっと持ってきた」
仰ぎ見てきた芸術院会員。これから見られる立場になると話す大樋さんは。
大樋年雄さん:
「常に新しいものがでたらその新しいことを自分も使いこなしたい。それをやることで古い事の大切さにも気づきますから。そういうことをミックスしながら自分の人生を歩んでいきたいなと」
日本芸術院は功績が著しい芸術家を認める国の特別機関で、県内から選ばれるのは6人目。在住としては大樋さんが唯一となります。
また今回、石川にゆかりがある方々も新会員に選ばれました。
世界的な建築家、隈研吾さん。「日本建築界の鬼才」と呼ばれる隈さんは、小松市の九谷セラミック・ラボラトリーなどを手掛け、和倉温泉で再建される加賀屋の設計を担います。
もうひとりは、世界的な建築家、坂茂さん。能登半島地震では長屋型の木造仮設住宅を建設するなど災害支援に取り組みました。
日本芸術院会員には、今回、大樋さんらあわせて15人が選ばれました。