130年以上受け継がれる佐井村の『福浦の歌舞伎』が5年ぶりに上演されました。住民や助っとたちの熱演に満員の会場からたくさんの声援が送られていました。

佐井村福浦地区の「歌舞伎の館」にはきのう200人ほどの観客が詰めかけました。まず『三番叟』で舞台を清めるのは村の中学生です。
そしてことしの演目『義経千本桜』が披露されました。義経を演じたのは募集された助っととしてむつ市大畑町から参加した堺達樹さん。兄の頼朝に謀反を疑われ疑いを晴らそうとするなか、頼朝の軍勢と戦ってしまった部下の弁慶を叱りつける場面も堂々と演じました。義経の妻・静御前役はおととし神奈川県から移住してきた金澤由衣さんです。都を離れる義経に同行を願いますが義経は静御前を木に縛りつけその場を去ります。県外からツアーで訪れた助っとたちも出演し観客を沸かせました。

★観客
「すぐ近くで出演する人が通るのでおもしろかったです」「笑いも涙もいっぱい出ました」「来年も見に来ます」

出演者12人のうち半数は村外からの参加。地区の保存会は苦悩しながらも伝承を守るための方法を模索しています。

★福浦芸能保存会　田中均 会長
「いろんな人にお願いしてそういうイベントを繰り返していいのかなって自分も思う部分があるのだけれども人はいないから確実に来年やるぞとは言えないんです　やれればいいなとはひじょうに思います」

保存会は来年の開催に向けて引き続き出演者を募る考えです。