「値上げのタイミングだからこそ節約術を身に付け金銭感覚を一生の宝に」家庭でできる電気代節約術をファイナンシャルプランナーに聞いた
6月から様々な品目で値上がりしています。家庭でできる簡単な節約術をご紹介します。
6月から値上がりするのは、食品やお菓子や乳製品など614品目、電気やガス料金などの光熱費に加え、診療報酬の引き上げや森林環境税の徴収が開始されます。
この中でも値上がり幅が大きいのが電気料金。
九州電力の5月使用分の電気料金は、政府の補助金が半減することにより、標準的な家庭で425円(前月比)値上がりし、7101円に。
さらに6月使用分からは補助金が廃止となるため、前の月に比べて450円上がり7551円に。
前の年の同じ月と比べると43.8%、2300円の大幅な値上がりです。
この電気料金の値上がりが食品の価格にも影響する懸念もあります。
- 【話:帝国データバンク宮崎支店 笠井勇治支店長】
去年の今頃の食料品値上げの一番の理由は電気代の増加です。今回6月の電気代の増加によって再び値上げラッシュの引き金となる可能性は否定できない。さらに今回の電気代の値上げによって居酒屋や喫茶店など店舗を経営していらっしゃる業者さんにとっては、価格を見直さなければいけない可能性が出てくるかもしれません。
- 【話:スーパーまつの 西池店 松野圭太店長】
今回の電気料金の値上がりにより、年間で200万 ~ 300万円の増額が試算されています。企業活動の3大支出といわれる「水道光熱費」「人件費」「宣伝広告費」を少しずつ調整しながら、ショーケースの電気を後ろ側のみ切ったり、外気が入りにくいようにして、店舗内の温度を一定に保つなどの節電を行っています。
家庭でできる 電気代の節約術
ファイナンシャルプランナーの二宮清子さんに教えていただきました。
「値上げのタイミングに節約術を身につけることにより、金銭感覚が一生の宝になるのでは」と話します。
1. 料金プランの見直し
家族構成やライフスタイルが変わったときに、アンペア数が適正なのか、料金プランが ちゃんと合ってるかなどを一度見直す。
電力会社のホームページでは、ライフスタイルに合ったおすすめ料金プランで、比較シミュレーションなどもできるので参考にしてみるのもひとつです。
2. 節電
消費電力が大きいものから節電していく。
世帯あたりの製品別電力消費量の割合を表したグラフによると、電力消費量が最も大きいのがエアコン>冷蔵庫>照明>テレビとなっています。
■エアコンの節電
- フィルターを月1 ~ 2回清掃(年間約990円の節約に)※経産省計算
エアコンはこれからの時期使用頻度が高くなりますが、まずはフィルターを掃除しておきましょう。 - 適正温度を守る
- サーキュレーターや扇風機を使って空気の循環をすることでエアコンの効果が高くなります。
■冷蔵庫の節電
冷蔵庫はモノを奥まで詰めすぎないことが大切。
奥に入れたものを取り出すときに冷気が逃げて電気代がかかってしまいます。
3. 省エネ家電
今どきの冷蔵庫は10年前のものからすると約40% ~ 47%も省エネ性が高いと言われています。
エアコンが17%の省エネ、白熱電球から LED ランプへの取り替えで86%省エネできます。
省エネ家電の買い替え時に便利なのが、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」という環境省のサイト。
今使っている家電製品とこれから買おうと思っている家電製品を比べることによって、どのくらい節約効果があるかを調べることができます。
また、家庭の電気代のうち5%ほどが待機電力と言われていて、使わないときは電源タップを使って電源を切ると節電効果が大きいということです。
今から家を建てたりリフォームを検討している方は、高熱費が安く住むような間取りを考えたり、太陽光パネルを設置するなど、住みながら高熱費が安くできるということです
皆さんも楽しく上手に節電・節約を心がけていきましょう。