「黒板は無限の宇宙」詩人・谷川俊太郎さん作詞の校歌「悲しいが大切に歌い継ぐ」山梨
戦後日本を代表する詩人、谷川俊太郎さんが亡くなりました。谷川さんが校歌の歌詞を提供した県内の高校からは「悲しいが、大切に歌い継ぎたい」との声が聞かれました。
谷川俊太郎さん
「清春芸術村と私の父の代から縁が深くて、よく桜の季節に桜祭りをを楽しんで詩の朗読をさせていただいた。山梨とは自分にとってはすごく親しみのある土地」
山梨への思いを語る谷川さん。2008年、山梨出身の詩人、覚和歌子さんと制作した映画の上映で来県した際のインタビューです。
谷川さんは今月13日、老衰のため92歳で亡くなりました。
甲府市の中央高校です。こちらの校歌の歌詞は谷川さんが手がけ、本人も2度、来校するなど交流がありました。玄関には谷川さんの直筆の歌詞が大切に飾られています。
中央高校 中込一成 校長
「普通、校歌と言えば自然の風景や山梨だと富士とかが出てくると思うがそういった言葉が一切ない歌詞を見ていて生徒に対して応援するような内容だと思う」
中でも歴代の校長が繰り返し生徒に語りかけてきたのが、「黒板は無限の宇宙」という一節です。
中央高校 中込一成 校長
「(歌詞から)生徒たちには無限の可能性がある、無限に学んでいけるんだということを意識してもらいたい。亡くなられたことは悲しい出来事ですが校歌は生き続けるので、生徒には歌詞の意味もしっかりと考えて将来のために自立していってほしい」
学校ではこれからも大切に校歌を歌い継いでいくということです。