笛吹市の芦川地区に新たに学童施設が新設されることになり17日、竣工式が行われました。児童数が減っている過疎地域への設置は珍しく、これ以上の人口流出を防ぎたい狙いがあります。

　笛吹市芦川に新設されるのは「芦川学童保育クラブ」で、芦川小体育館に隣接する多目的室を増築、改装します。定員は17人で職員2人が常駐し、放課後の児童を預かります。

　芦川小の全校児童は現在12人。児童数が少ない上、祖父母がいるなどして預かる必要がないケースが多く、これまで芦川地区に学童施設はありませんでした。しかし、近年は共働き世帯が増えたことや地域内でも祖父母と別居する核家族化が進み、ニーズが高まっていたといいます。

笛吹市子育て支援課 飯室弘行 課長
「放課後の保育に欠けていたことでほかの小学校にやむを得ず入学したり、親御さんも地域で子育てができないということでほかの地域に出てしまう人もいた」

　今回の学童施設の設置は地域住民からの要望がきっかけで、市によりますと、過疎化を防ぐために設置されるのは県内初とみられます。

笛吹市 山下政樹 市長
「（過疎地域への設置は）効率的じゃないとかいうかもしれないが、さらなる発展をかなえるためには決して高い買い物ではないと思っている。この地域を少しでも維持できるようなことを期待している」

　芦川学童保育クラブは4月1日から運用が始まります。