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「都留高の自慢」生徒の胃袋支え33年 夫婦でつむぐ“学食物語” 原動力は「笑顔」山梨

2025年2月13日 13:36
「都留高の自慢」生徒の胃袋支え33年 夫婦でつむぐ“学食物語” 原動力は「笑顔」山梨

 大月市の都留高校で33年にわたり、生徒の胃袋を支え続けている学生食堂があります。少子化や物価高にさらされながらも生徒の笑顔を原動力に、二人三脚で切り盛りする夫婦を取材しました。

 大月市にある都留高校の学生食堂です。

 33年にわたり切り盛りしているのは小高秀之さん(68)まさえさん(66)夫婦です。

小高まさえさん
「(生徒たちは)自分の子どもみたいにかわいいです」

小高秀之さん
「もう子どもじゃない、孫じゃん(笑)」

小高まさえさん
「年齢から言って孫ですね」

 こちらの学食は生徒や教職員のほか、一般の人も利用できます。営業日は月~土の週6日。

 授業がない日でも部活動を頑張る生徒たちに食べてほしいと、祝日や夏休みなども休まずに営業しています。

 時刻は午前11時20分。学食におなかをすかせた生徒がやって来ました。

生徒「めっちゃ迷う いつも迷っちゃう」

小高まさえさん「毎日あるのはいつでも食べられる。日替わりがいいよ」

 メニューはソースカツ丼や担々麺など8種類。季節限定も含めると約40種類のレパートリーがあるといいます。

 この日は卒業を控えた3年生がこれまでの感謝を伝えようと、小高さん夫婦を訪ねてきました。

小高秀之さん「あと何回学校に行くの」

3年生「今日入れて…入れないで3?卒業式まで3日」

3年生は
「くだけた感じで接してくれるから、友達みたいな感覚で話せる」

3年生は
「みんなのことをよく見てくれているなという感じで学食の雰囲気もいいと思うし、大学生になっても来たいよね」

3年生は
「都留高の自慢というか、誇れるひとつ」

 “都留高の自慢”として愛され続けてきた学食。しかし、この33年間で少子化が進み、利用する生徒も減ってきました。

 さらに物価高騰の波にはあらがえず、去年春には初めての値上げに踏み切ることに。苦渋の決断でした。

小高まさえさん
「値上げしたからといって量を減らすというのもかわいそうだから、やっぱりちょっとご飯を多くしたい気持ちになって大盛になっちゃうんですよね」

 時代とともに学食を取り巻く状況が変わる中、小高さん夫婦にとって変わらない原動力になっているのは、お腹いっぱいになり笑顔で帰っていく生徒たちの姿です。

小高秀之さん
「卒業した子たちが来てくれて覚えていて、『ここで食べたのが一番おいしかった』って言ってくれるのが一番うれしい」

小高まさえさん
「年齢的に定年(退職)というのがない商売なので、できる範囲でやれたらやりたいと思います。がんばって」

最終更新日:2025年2月13日 13:36
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