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正念場の鳩山政権 焦点は夏の参院選

2010年1月4日 19:04
正念場の鳩山政権 焦点は夏の参院選

 鳩山首相は4日午前、年頭の記者会見を行い、夏の参議院議員選挙にあわせて衆議院議員選挙を行うことや内閣を改造する考えのないことを明らかにした。今年の焦点である参院選について、政治部・青山和弘記者が解説する。

 政権発足当初の勢いに衰えも見える鳩山首相にとって、参院選の勝利は至上命令。参議院で単独過半数を獲得すれば、政権が格段に安定する。逆に、連立与党で過半数を割り込むことになれば、自民党政権がもがき苦しんだ衆参ねじれ現象の再来となるため、政権運営は一気に難しくなる。

 鳩山首相は4日朝、参院選に衆院選をぶつけるいわゆる「W選挙」や選挙前の内閣改造は否定したが、情勢が厳しいとなれば模索する可能性もある。

 参院選に向けては、通常国会をどう乗り切るかが焦点となる。野党側が鳩山首相の偽装献金事件で猛攻撃を仕掛けてくるのは必至。また、5月にはアメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設先に結論を出さなければいけないが、解決の見通しは立っていない。さらに、経済や雇用の状況も予断を許さない中、政権浮揚のきっかけをつかめるのか。鳩山首相の「正念場の一年」は、綱渡りの一年となりそうだ。