×

自民、官房長官の「斟酌しない」発言を批判

2010年1月26日 16:10
自民、官房長官の「斟酌しない」発言を批判

 アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題をめぐり、平野官房長官が25日に「(沖縄・)名護市長選の結果は斟酌(しんしゃく)しない」と発言したことに対し、自民党は26日、「無責任だ」などと厳しく批判した。

 26日朝の自民党役員連絡会で、石破政調会長は「民主党が推薦した候補が当選した上でそういうことを言うのなら、選挙前に堂々と話をするのが責任ある言動ではないか」と平野官房長官の発言を批判した。

 また、大島幹事長は「国政の政争の具、政権運営の維持のため、自分の立場の維持のため、言葉の弁解のために(沖縄)県民の皆さんのその心を言葉だけでもてあそぶようなことはもうやめてほしい」と述べた。さらに、「首相や官房長官の決断できない資質と言葉の軽さに抗議するとともに、もういい加減にしてほしいという思いだ」と述べた。

 これに対して、平野官房長官は26日朝、「それが一つの民意であることについて私は否定したつもりではないから、民意を軽視しているわけではない」と述べ、市長選で示された民意を否定したわけではないと釈明したが、普天間基地の移設先については、名護市辺野古案も含めてゼロベースで検討することを重ねて強調した。さらに、5月末までに移設先となる自治体の合意を得る必要性について「合意が取れないと物事が進められないものなのか。理解を求めていかないといけないとは思うが、日本の安全保障にかかわる問題だ」と述べ、地元の合意が得られなくても移設先を決めることがあるとの考えを示した。