鳩山首相が２６日の参議院予算委員会で「自身が売却した株の一覧表を見せる」と答弁したにもかかわらず、実現していない問題で、自民党・山本一太議員は２８日の参議院予算委員会で、「周りが止めるのはおかしい」として、あらためて一覧表を公表するよう迫った。鳩山首相は、公表する方向で検討を進めるよう指示した。

　山本議員「私は理解できません。首相は『隠すことはない』と、『出してもいい』とおっしゃってる。この予算委員会で言ったことを、なぜ委員会の理事が止めなければいけないのか」

　鳩山首相「私自身として、理事の皆様方がそのルールに従って、私に出せと命じていただければ、出させていただきます」

　山本議員「首相が予算委員会の席で『この情報をあなたに渡します、開示します』と言ったんだから。首相の方からイニシアチブをとって出すっていうのが普通だと思うが」

　鳩山首相「私は何も隠すつもりもないので、その方向でやっていただければと思う」

　また、アメリカ軍普天間基地の移設問題（沖縄・宜野湾市）をめぐって、鳩山首相は５月末までに移設先を閣議決定する考えを示した。さらに山本議員が「結局、新たな移設先が決まらず、普天間基地が凍結されるという最悪のシナリオはないのか」とただしたのに対し、鳩山首相は「普天間に戻ることはしないという決意の元で、ベストシナリオを作っている」と述べ、普天間基地の返還は前提との考えを強調した。一方で「５月末までに結論が出なければ、首をかけるのか」との質問に対しては、「必ず結論を出すという覚悟をもってやるに尽きる」と述べるにとどまった。

　参議院予算委員会では、今年度第２次補正予算案が採決され、与党と公明党の賛成多数で可決した。