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党首討論、首相は「政治とカネ」で防戦に

2010年2月17日 19:19
党首討論、首相は「政治とカネ」で防戦に

 17日、鳩山首相(民主党代表)と野党党首との党首討論が行われ、鳩山首相は「政治とカネ」の問題で防戦一方だった。民主党には、鳩山首相、小沢幹事長に続く第3の政治資金疑惑が浮上しているためだ。

 この疑惑は、北海道教職員組合(北教組)が民主党・小林千代美衆議院議員の陣営に対し、1600万円を提供したとされるもの。小林議員は16日、「報道されていることについては、私も全く存じ上げていないことで」などと話したが、陣営の当時の会計担当者は16日夜、取材に対し、「事務所の経営が苦しかったため、献金を受けた」と認めた。

 17日の党首討論でこの疑惑が取り上げられると、鳩山首相は「本来ならば(業界団体は)個人には献金できないことになっています。それがもし行われているとすれば、大変大きな問題であることは間違いありません。未然にこのようなことが起きないようにするためには、企業・団体献金を政党も含めて全面的に禁止しなければならない」と述べ、政治資金規正法の改正の議論にすり替えて対応し、追及をかわした。

 この答弁について、自民党・谷垣総裁は「幸せな方なのか、それとも全くごまかしておられるのか。(首相の感覚は)想像外の、我々の生活経験外の答弁」と批判した。しかし、追及材料がいくつもありながら、攻めきれなかった感は否めない。