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統一地方選、民主党惨敗 国政への影響は?

2011年4月11日 0:41
統一地方選、民主党惨敗 国政への影響は?

 統一地方選挙前半戦の12知事選などが10日に投票され、与野党対決では民主党が惨敗した。今回の選挙結果が国政に与える影響について、政治部・青山和弘記者が解説。

 東日本大震災の影響で、選挙戦は与野党の対決ムードが薄まったが、結果は与党・民主党に非常に厳しいものとなった。

 民主党は、首都・東京の知事選挙で政権与党でありながら事実上の不戦敗となり、自民・公明の両党が支援した石原慎太郎氏の独走を許した。また、対決型となった知事選挙でも北海道で大敗、岡田幹事長のおひざ元である三重県でも競り負け、逆風が浮き彫りになった形。

 震災対応も民主党の追い風にならなかった。日本テレビが「読売新聞」と共同で行った都知事選の出口調査によると、政府の震災対応について「評価しない」が57.9%に上り、「評価する」が37.4%だった。この選挙結果が、今後の震災復興に向けた与野党協力の行方に影響を与えるのは必至だ。大連立について、自民党幹部は「こんなボロボロの民主党とは組めない」と話している。また、今後は菅首相の退陣を求める声が広がる可能性もある。こうした中、枝野官房長官は10日、「(震災対応で)その責任を果たすことが何より大事だと思います」と述べ、退陣の可能性を強く否定した。

 停滞が許されない震災復興を抱え、ねじれ国会をどうやって乗り切るのか。菅首相を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。