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菅首相、不信任案可決なら衆院解散の方針

2011年6月2日 0:15
菅首相、不信任案可決なら衆院解散の方針

 野党が提出した内閣不信任決議案をめぐり、菅首相は1日夜、周辺に対し、不信任案が可決した場合は総辞職せずに衆議院を解散して国民に信を問う方針を伝えた。また、その場合、採決で造反した議員は公認しない考えだという。

 東日本大震災の津波で役場が流されるなど甚大な被害が出た地域も多い中で、総選挙はとてもできないという声は根強くあるが、菅首相は不信任案可決の場合は解散に踏み切る方針。

 不信任案をめぐる情勢は予断を許さない状況になっている。前提として、野党の共産党が棄権する方針を決め、社民党も棄権する方向のため、可決には現時点で民主党から82人が賛成に回る必要がある。1日夜、不信任案への同調者を募っている小沢元代表の会合には71人の議員が集まった。この他、1日夜に賛成を明言した鳩山前首相ら賛成の意向を固めている議員は数人から十数人はいるとみられ、これらの議員全員が不信任案に賛成すれば可決の可能性も出てきた。

 一方、民主党執行部は、都内に岡田幹事長らが集まって対応を協議しているが、党内から両院議員総会を求める声が強いのを受け、採決直前の2日正午から菅首相も出席して1時間、全衆議院議員の会議を開くことを決めた。

 2日午後の採決直前まで激しい駆け引きが続くことになる。