「春の褒章」の受章者が決まり、学術や芸術などの分野で功績のあった人に贈られる紫綬褒章に、演出家・野田秀樹さん（５５）や俳優・柄本明さん（６２）らが選ばれた。

　野田さんは、独創的な舞台づくりや国際的な演劇制作を積極的に推進したことなどが評価され、今回、受章が決まった。

　野田さん「後押ししてくれているというか、『まだ頑張りなさい』と言ってくれているような、そういう形で褒めていただいているんだろうなって、そういうふうに思っていますけど」

　柄本さんは、映画やテレビドラマで独特の存在感を示したとしての受章となった。

　柄本さん「俳優という仕事なんだけど、結局それは生きていくっていうことですよね。見られる側に立つということは非常にどこかで『ああ残酷な仕事だなあ』っていうことも思いますし、残酷さというものが嫌なのかっていうと、そこにまた快感があったり」

　また、ソムリエ・田崎真也さん（５３）は黄綬褒章を受章した。

　田崎さん「個人にではなくて、この職業に対して与えられた章だというふうなことを思うと、これを機に、ソムリエという職業の確立みたいなものに対して活動を続けていきたいなと思います」

　今回は、東日本大震災の影響で、新制度になった６４年以来初めて閣議決定が延期され、約２か月遅れの受章となり、合計で７０５人と２４団体が受章した。