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首相、米大統領にTPP交渉参加方針を伝達

2011年11月13日 12:38
首相、米大統領にTPP交渉参加方針を伝達

 アメリカ・ハワイを訪問している野田首相は13日朝、ホノルルでオバマ大統領と首脳会談を行い、TPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉参加に向けて協議に入る方針を伝えた。

 野田首相は「私からは、TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入っていくと(伝えた)。オバマ大統領からは、私の決断を歓迎するという話とともに、これからの協議を通じて日米の協力を進めていこうという話がありました」と話した。TPPをめぐる野田首相の方針に対して、交渉を主導するオバマ大統領が歓迎の意向を示し、交渉参加に向けた日本の動きはスタートラインに立った形。

 また、野田首相は会談で、オバマ大統領がかつてハワイで暮らしていた時に食べていたという手作りクッキーを直接手渡し、今後の連携に向けて最大の心遣いを見せた。

 しかし、その間にも日本を除く9か国でのTPP交渉は着実に進んでいる。日米首脳会談に先だって行われた交渉参加国の首脳会議では、これまでの交渉成果が一旦取りまとめられた。野田首相はこの首脳会議に出席を希望していたにもかかわらず、結局、呼ばれず、政府関係者は「参加できるという事前情報もあったので予想外だった」と話している。

 その一方、野田首相には国内の慎重派の説得も大きな課題となっている。野田首相は13日午前、「今後、関係国が日本に何を求めているか明らかになると思うので、情報を明らかにしながら国民的議論もしていきたい」と、協議と同時並行で理解を求めていく方針を強調した。

 政府関係者は「これからいよいよ切った張ったの協議が始まる」と話しているが、TPP交渉参加に向けた道筋は綱渡りの調整が迫られる中でまだまだ不透明だ。