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首相「しっかりと万全の態勢で備えたい」

2012年4月12日 8:47
首相「しっかりと万全の態勢で備えたい」

 北朝鮮が予告している事実上の弾道ミサイルの発射が中止される兆候はなく、11日に液体燃料の注入が開始されたことから、日本政府は、12日にもミサイルが発射されるものと分析している。野田首相は12日朝、首相官邸に入り、記者団に対し、「最後まで(発射の)自制を求めていきたいと思うが、万が一にはしっかりと万全の態勢で備えたいと思う」と述べた。

 12日午前7時前に首相官邸に入った野田首相は、背筋を伸ばし、引き締まった表情だった。藤村官房長官や岡田副総理も首相官邸に入ったが、関係閣僚に対して、発射予告の時間帯に入る12日午前7時には各省庁で待機するよう指示が出ている。首相官邸では11日、「官邸対策室」を設置するなど警戒態勢を強めた。

 防衛省でも24時間態勢で監視に当たっている。防衛省では、発射を確認し次第、発表する予定になっている。また、その後もレーダーによる探知追尾を行うことになる。事実上のミサイルやその破片が日本に落下する場合には「破壊措置」を行う。撃ち落とす態勢として、石垣島、宮古島、沖縄本島の計4か所に地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」を配備した。また、防衛省など首都圏の3か所にも配備している。さらに、ミサイル迎撃能力を備えたイージス艦を日本海や東シナ海に3隻配備し、迎撃に備えている。

 首相官邸では、事実上のミサイルが発射されれば、速やかに安全保障会議を開き、対応を協議する方針。