岸田首相、総裁選不出馬を表明 “ポスト岸田”の動き本格化 石破氏は推薦人集める意向
岸田首相が14日、来月の自民党の総裁選挙に立候補しない意向を表明しました。
複数の政府関係者によると、岸田首相は14日朝になって決断したということです。たんたんと、総裁選に立候補しない意向を表明しました。
岸田首相
「自民党が変わることを示す最もわかりやすい最初の一歩は、私が身を引くことであります。私は来たる総裁選には出馬いたしません。総裁選を通じて選ばれた新たなリーダーを、一兵卒として支えていくことに徹してまいります」
岸田首相は、首相就任時などにも身につけた「勝負の青色」のネクタイを締め、会見に臨みました。理由について、裏金事件を踏まえ「組織の長として責任をとることに、いささかの躊躇もない」と語りました。
――岸田首相の不出馬の表明を受け、永田町ではどのような声があがっていますか。
事実上の出馬表明をしている石破元幹事長は、出馬に向けた推薦人確保を急ぐ考えを示しました。
自民党 石破元幹事長
「わたくしのようなものでも一緒にやろうという方々、総裁選に推してやろうという方々が20人おられれば、ぜひとも総裁選挙に出馬したいと思っております」
公明党 山口代表
「総理の強い意志と重い決断を受け止める。任期全うまで連立政権の合意に基づいて、公明党としても誠意を尽くして政権運営に努めてまいりたい」
不出馬表明のタイミングについては、ある岸田首相の側近議員は「政治とカネの問題でゆれている、2月、3月頃に、首相が『いずれけじめをつける』と言っていた」と話しています。
また、ある官邸関係者は、不出馬を決断した理由について「岸田首相が党内の総裁選に勝っても、野党と戦う衆議院選挙で勝つのは難しいと思ったのでは」と話しています。一方、立憲民主党の泉代表は、批判しています。
立憲民主党 泉代表
「党が危機になると総理総裁を代えて心機一転、過去を忘れてもらうと。しかし、そういう手法に国民がいつまでも私は引っかかっていてはいけないと考えます」
――来月の自民党総裁選への影響はどうなりますか。
岸田首相が不出馬を表明したことで、立候補者が増えることも予想されます。首相の会見のあと、赤坂の衆議院宿舎では、議員を乗せた車の出入りがみられています。
ポスト岸田に名前があがっていた茂木幹事長や河野デジタル大臣、高市経済安全保障担当大臣、石破氏や、最近になって出馬を模索し始めた小泉進次郎元環境大臣らが今後、関係議員らとの協議を加速化させるとみられます。
来週20日には総裁選の日程が決まりますが、早くも総裁選の号砲が鳴った形です。