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小沢元代表への無罪判決、今後の政局に影響

2012年4月26日 20:10
小沢元代表への無罪判決、今後の政局に影響

 26日、民主党・小沢元代表が政治資金規正法違反罪に問われた裁判で、東京地裁が小沢氏に無罪を言い渡した判決は今後の政局にも影響するとみられる。政治部・佐藤圭一記者が報告する。

 裁判を終えて自宅に戻った小沢氏は、26日の外出予定はないという。小沢氏の自宅に議員らの出入りはないが、無罪判決を祝うためか、コチョウランが届けられる場面もあった。

 関係者は「25日まで小沢氏は、有罪か無罪かは五分五分とみて極度の緊張状態にあった」と話している。また、判決を受けて周辺にホッとした表情を見せ、「ようやく次の話ができるな」と話したという。「次の話」とは「消費税問題だ」という。

 小沢氏の周辺によると、小沢氏にとって最高のシナリオは、今後、消費増税法案を否決、もしくは先送りにして野田首相を追い込み、9月の民主党代表選挙に自ら出馬して勝利して政権を握るというもの。しかし、党内には「あり得ない」という声も多く、支持が広がるかには疑問符がつく。また、「政治的責任は残る」として、野党各党は小沢氏の証人喚問を改めて求めているが、この問題が消費税増税法案の行方に影響する可能性もある。

 自民党・谷垣総裁「小沢氏のグループは、消費税増税に真っ向から反対してこられたので、社会保障と税の一体改革に影響なしとしないんだろうと思う。野田首相の政治生命を懸けるという覚悟が試されている」

 野田首相にとっては、消費税増税法案の成立には野党・自民党の協力が必要な状況に変わりはなく、重要課題をめぐって視界不良の展開が続く。