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小沢氏復権?民主党内への影響は…

2012年5月8日 19:40
小沢氏復権?民主党内への影響は…

 民主党の小沢元代表はこれまで党員資格停止処分を受けていましたが、無罪判決を受け、この処分を解除するかどうかがまもなく決まります。小沢氏の復権に向けた動きで民主党内にどういう影響が出るのでしょうか。

 7日、行政改革に関する懇談会が首相官邸で開かれました。会議が始まるのを待っている岡田副総理の手首に注目すると、なにやら白いヒモが。実はこれ、連休中の外遊で訪れたスリランカの寺院でつけてもらったもの。消費税増税法案成立の“願掛け”なんだそうです。その消費税増税法案を含む社会保障と税の一体改革の関連法案が8日、国会で審議入りしました。早速、自民党・大島副総裁が消費税増税法案に苦言を呈します。

 「いかなる詭弁(きべん)を弄(ろう)そうとも、消費税増税という国民との契約はなく、これを推し進めることは国民との約束違反にほかなりません」

 これに対し野田首相は…

 「消費税率の引き上げはマニフェストには記載していないが、政権交代後に税収の大幅な落ち込みが明らかになり、消費税の問題をもはや先送りする時間はないと判断した」

 野田首相が「政治生命をかける」としている消費税増税法案。しかし成立に向け明確な道筋は見えていません。

 7日、伊勢神宮に小沢氏の姿がありました。無罪判決が出たためか笑顔が目立ちます。参拝を終えた後もやはり笑顔。参拝客に手を振る場面も。しかし、記者の質問には答えず、車の中へ。民主党は7日の役員会で、この小沢元代表の党員資格停止処分の解除について、輿石幹事長に対応を一任することを決めました。輿石幹事長は8日、処分の解除を正式に決める考えです。

 民主党の定める処分の中で除籍、離党勧告に次ぐ重い処分である党員資格停止。党の役職につけず、代表選への出馬もできません。強制起訴を受け、去年2月に決定された小沢氏の処分。当時の幹事長は岡田副総理でした。

 「どんな功績のある立派な人でもルールに基づいてきちんと対処される。最低限必要なことだと思っております」

 先月27日の会見でも岡田副総理はこう言っていました。

 「いい処分の内容であったと。あれ以上でもあれ以下でもない、と思っております」

 この処分、当時の決定では「裁判で判決が確定するまで」としています。検察官役の指定弁護士は控訴するかどうかを9日に決定しますが、輿石幹事長はこれを待たずに処分の解除を8日に決定する考えです。

 処分の解除により消費税増税法案に反対する動きが強まることも予想されますが、閣僚からは小沢氏をけん制する声も。安住財務相は…

 「(小沢氏は)党で決めたことの重要性というものは十分認識されて行動していただけるものだと思っています」

 一方、自民党・石原幹事長からは処分解除を批判する声が。

 「検察審のほうも控訴するかどうか5月10日までに決めると。その前の段階で早々と解除と。何を考えてるのかなと」

 自民・公明両党は8日朝、問責を受けた2人の大臣の辞任と共に、小沢氏の証人喚問を改めて強く求めていくことで一致しました。