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丹羽中国大使交代へ 後任に西宮外務審議官

2012年8月20日 19:11

 政府は、丹羽宇一郎駐中国大使を今年の秋に交代させる方針を固めた。後任には外務省・西宮伸一外務審議官の起用が内定している。

 丹羽氏は、「伊藤忠商事」の会長などを歴任し、中国政府や経済界とも広い人脈を持つことから、10年6月に任命された。当時、外相だった岡田克也副総理が主導したもので、「脱官僚政治」の象徴的な人事として注目された。

 しかし、今年6月に行われた外国メディアのインタビューで、東京都の沖縄・尖閣諸島購入計画に懸念を示したことなどが波紋を広げ、与野党から更迭を求める声が上がっていた。

 後任に内定した西宮氏は、駐中国公使の経験があり、その後、北米局長などを歴任している。野田政権は来月8日までの今の国会閉会後、交代を正式に決める方針だが、外交でも「脱官僚」の旗を降ろす格好。

 政府は、この他、佐々江賢一郎外務次官の後任に河相周夫内閣官房副長官補、藤崎一郎駐米大使の後任に佐々江外務次官を充てる人事を内定した。