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TPP交渉参加、早い段階で決断~安倍首相

2013年2月23日 11:55

 日本時間23日未明にアメリカ・オバマ大統領と会談した安倍首相は日本時間23日午前7時過ぎに記者会見を行い、TPP(=環太平洋経済連携協定)の交渉参加について、「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明らかになった」として、「なるべく早い段階で決断したい」と述べた。

 国論が二分しているTPP交渉参加について、安倍首相は週明けから与党内の調整に入り、一任を取りつけた上で、早期に決断したい考えを表明した。

 オバマ大統領と発表した日米共同声明では、交渉に参加する場合には「全ての物品が対象とされる」一方で、「一方的に全ての関税撤廃を、あらかじめ約束することを求められるものではないことを確認する」としている。

 安倍首相「最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであり、TPP交渉参加に先立って、一方的に全ての関税を撤廃することを、あらかじめ約束することを求められていないことも、今回の会談で、オバマ大統領との間で確認をした。そのような大統領との議論を踏まえ、私は聖域なき関税撤廃が前提ではないとの認識に立ちました。時期については、なるべく早い段階で決断したい」

 安倍首相は帰国後、自民党役員会で報告し、交渉に参加するかどうかの判断は、専権事項として政府に一任を取りつけたい考えも示した。

 また、首脳会談では沖縄・尖閣諸島をめぐる中国との関係をめぐり、力ではなく法の支配に基づいた地域にすべく日米で協力していくことで一致し、安倍首相は中国側との「対話を継続していきたい」と強調した。

 初の首脳会談は順調な滑り出しになったと言えそうだが、帰国後、TPP交渉参加慎重論を抑えられるかどうか、まさに安倍首相のリーダーシップが問われることになりそうだ。