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北朝鮮への制裁を一部解除 閣議決定

2014年7月4日 12:13
北朝鮮への制裁を一部解除 閣議決定

 政府は4日朝の閣議で、北朝鮮に対して日本が独自で行っている制裁の一部解除を正式に決定した。

 菅官房長官は会見で「拉致問題は安倍政権にとって最重要課題だ」と述べ、拉致問題解決への意欲を改めて強調した。

 菅長官「拉致問題は安倍政権にとって最重要課題であり、一日も早く問題解決に向け引き続き全力を尽くします」

 菅長官によると、拉致被害者らの全面調査を行う北朝鮮の特別調査委員会については、外務省を通じて設置が確認できているという。4日の閣議で解除が決まったのは、人の往来の規制、政府への申告が必要な北朝鮮への送金額の規制、人道目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁止措置だが、貨客船「万景峰(まんぎょんぼん)号」の入港禁止措置は解除されない。菅長官は、拉致問題や核、ミサイル問題で北朝鮮側の前向きな対応を引き出すため、今回解除しなかった制裁は引き続き厳格に適用していく考えを示した。

 今後は調査の進展具合が焦点となるが、夏の終わりから秋の初め頃に北朝鮮側から最初の報告が行われる見通し。これについて、政府高官は3日夜、北朝鮮が拉致被害者についてかなりの情報を把握しており、最初の報告の際にはまとまった内容を提示するとの見方を示した。

 今回の北朝鮮側の説明について、4日夕方には古屋拉致担当相が拉致被害者家族らに直接説明することにしている。