政府は、４日の閣議で北朝鮮に対して日本が独自で行っている制裁の一部解除を正式に決定した。

　解除されたのは人の往来の規制、政府への申告が必要な北朝鮮への送金額の規制、人道目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁止措置。この３つは日本独自の制裁だが、国連安保理決議に基づく制裁は解除されない。また、独自の制裁の中でも貨客船・万景峰（まんぎょんぼん）号の入港禁止措置や北朝鮮へのすべての品目の輸出入禁止措置などは解除されない。

　菅長官は、拉致問題や核、ミサイル問題で北朝鮮側の前向きな対応を引き出すため今回、解除しなかった制裁は引き続き、厳格に適用していく考えを示した。

　家族会・飯塚繁雄代表「日本国中の国民が、相当、期待と注目をすると思います。ぜひこの機運を絶対無にすることなく、ぜひスピーディーにお願いしたい」

　安倍首相「これから交渉とともに、調査がしっかり進んでいくことを見極めていきたい」

　一方、拉致被害者家族会などは４日午後、安倍首相と面会し、北朝鮮との協議では段階的に期限を設定するなど、慎重な対応をとるよう要望した。