最大格差2.5倍まで…参院選改革案が判明
一票の格差是正などについて話し合う参議院の選挙制度協議会で、自民党の脇座長が来週示す予定の改革案の内容がわかった。最大格差を2.5倍までとし、2つの県を1選挙区に合併する「合区」は5つとしている。
脇座長は4月、参議院の定数を維持した上で格差を2倍以下にするため、22の府県を11の「合区」にするなどの案を示していたが、都道府県の枠組みが壊れるなどとして自民党を中心に反発が出ていた。来週に示される新たな案では、初めて参議院選挙が行われた1947年当時の2.62倍よりは小さい2.5倍までは格差を認めることで、合区の対象府県を10県まで減らしている。
合区の対象とされているのは、長野と山梨、福井と滋賀、島根と鳥取、高知と徳島、福岡と佐賀の5組10県。また、議員定数が削減される選挙区も当初案より減らすことで各党の理解を得たい考え。ただ、最大会派である自民党は、選挙制度改革をめぐる考え方の違いにより脇座長を交代させる見通しで、再来年の参議院選挙に間に合うよう案をとりまとめられるかは不透明。