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拉致調査状況確認へ 担当者の平壌派遣調整

2014年10月1日 17:24
拉致調査状況確認へ 担当者の平壌派遣調整

 政府は北朝鮮による拉致被害者らの調査状況を確認するための担当者らを平壌に派遣するため、調整を進めている。政府高官は「早急に結論を出す」と話していて、近く関係閣僚会合を開いて担当者の派遣を最終決定する方針。

 先月29日の外交当局間会合で北朝鮮側から拉致被害者らの調査の詳細は日本側が平壌に来て直接聞くよう、提案があった。これを受け、政府は外務省や警察庁の担当者らを派遣する方向で調整を進めていて、首相周辺は「平壌に行かない選択肢があるのか」などと述べている。しかし、政府関係者には「相手の土俵に乗るのは好ましくない」などと派遣に慎重な意見も残っている。

 また、拉致被害者の家族からも「北朝鮮のペースにのせられている」などと懸念する声が上がっている。

 慎重な意見もある中で担当者を派遣するのは、政府が北朝鮮との交渉を進めるためには、とにかく協議を継続する事が重要だと考えているため。ある政府関係者は、「北との交渉が簡単にいくはずもないが、自ら交渉を降りて結論を下す必要はない」と話している。日本政府は粘り強く北朝鮮側と交渉を続ける考え。