今国会で最大の与野党対決法案である労働者派遣法改正案について、衆議院厚生労働委員会で５日、実質的な審議が始まった。

　労働者派遣法改正案は、派遣労働者の無期限派遣を条件つきで認めることなどが柱となっている。委員会での審議入りを前に公明党が修正案を示したことから、野党側は「法案の欠陥を認めたものだ」などと反発し、法案を出し直さなければ審議はできないと主張していた。このため、渡辺委員長は５日の審議入りを職権で決め、野党側が反発する中、審議が始まった。

　こうした中、自民・公明両党の幹部が５日朝に会談し、派遣法改正案について７日に安倍首相も出席して質疑を行いたいとの方針を確認した。野党側がこれに応じなければ、７日のうちに委員会採決に踏み切る構えで、今国会中の成立を目指している。

　一方、民主党と維新の党の幹部が会談し、派遣法改正案については有識者らの意見を聞く公聴会の開催など慎重な審議を求めていくことで一致した。

　派遣法改正案をめぐる与野党の攻防が激しくなってきている。