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歩み寄りは?首相と沖縄県知事が初会談

2015年4月17日 18:26
歩み寄りは?首相と沖縄県知事が初会談

 アメリカ軍普天間基地の移設をめぐり政府と沖縄県が対立を深める中、17日に安倍首相と沖縄県の翁長知事が初めて会談した。歩み寄りはできたのだろうか。竹内真記者がリポート。

 翁長知事は今月5日に菅官房長官と会った際、「上から目線」などと政府の対応を批判していた。17日も移設に理解を求める安倍首相に対し、移設反対を強く訴えた。

 安倍首相「辺野古への移転が唯一の解決策であると、こう考えているところでございます」

 翁長知事「銃剣とブルドーザーで強制接収され、基地建設がなされたわけです。沖縄が負担しろ、嫌なら代替案を出せという、こんな理不尽なことはないと思います」

 会談で安倍首相は沖縄の基地負担軽減を今後も積極的に進めていくことを説明し、名護市辺野古への移設に理解を求めた。しかし、翁長知事はあくまでも反対する考えを伝え、今月末の日米首脳会談を前に「沖縄県民は移設に明確に反対しているとアメリカのオバマ大統領に伝えてほしい」と求めた。

 会談後、翁長知事は「考え方は違いましたけれども、間髪入れず議論が交わされましたので、交わることはありませんでしたが、そういう話し合いをやったということは意義があるのではないかと」と述べた。

 今回の会談について、閣僚の1人は「安倍首相が何としても会うということだった」と説明した。

 日米首脳会談を前に翁長知事と会うことで移設に向けた取り組みをアメリカ側に示す狙いもありそうだ。ただ、会談で具体的に前進したことはなく、沖縄との深い溝が改めて浮き彫りとなった形。