【解説】なぜ岸田首相はアフリカ4か国を歴訪? 他国にも“影響力”…「中露へのけん制」狙う
岸田首相はG7広島サミットを前に、エジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークのアフリカ4か国を歴訪しました。アフリカ歴訪を終えた岸田首相は日本時間4日夜、内外会見に臨みました。なぜ今回、歴訪したのが、この4か国だったのか。その意味について、解説します。
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エジプトは地域大国、ガーナとケニアは経済拠点であり、モザンビークは豊富な資源があることから、他のアフリカ諸国にも影響力がある国なんです。
また、なぜアフリカなのかというと、ロシアや中国へのけん制という狙いがあるからです。実はアフリカには、古くから軍事や経済面でロシア・中国と関係が深い国も多く、例えば、モザンビークは去年3月の国連総会でロシアに対する非難決議を「棄権」しました。
アフリカなどの新興国・途上国は「グローバルサウス」と言われていて、ロシア・中国とアメリカ・日本などとのはざまで揺れていますが、いかに、自由や民主主義を大切に考える側の味方にして、連携していくかが課題となっています。
岸田首相としては、今回の訪問をバネにG7広島サミットでも成果につなげたい考えです。
(5月4日放送『news zero』より)