税金滞納問題で神田財務副大臣が辞任 「いつ決まった」「何が決め手」「今後の岸田政権」 気になる3つのポイント、官邸キャップに聞く
過去に4回にわたり税金を滞納していた問題で、神田財務副大臣が13日に辞任しました。気になる3つのポイント。「いつ辞任が決まったのか」「何が決め手になったのか」「どうなる?今後の岸田政権」について政治部官邸キャップに聞きます。
――まず、辞任はいつ決まったのでしょうか。
取材していると、13日午前から空気が一変したと感じます。というのも、9日に問題が発覚直後、官邸サイドは「法には触れてはいない」などと守る姿勢でした。
それが一転、13日になって、首相周辺が「厳しい」と辞任不可避な状況に変わりました。その後、神田副大臣が辞表を提出。「事実上の更迭」と言えます。
――では2つ目、何が決め手になったのか。
ある与党幹部は「来週から補正予算案の審議が始まるため」と説明しています。立憲民主党の泉代表は、神田氏が辞任しなければ補正予算案の審議には応じない構えを見せていました。
また先週、年内解散の見送りを決めた岸田首相ですが、周辺にその理由を「経済対策に専念するため」と説明しています。物価高対策を盛り込んだ補正予算案を最優先に掲げている岸田首相にとって、その障害を早く取り除く必要があると判断したわけです。
――それにしても、判断が遅かった印象ですが、最後に今後、岸田政権はどうなるんでしょうか。
岸田政権では政務三役としては、9月に改造した後、およそ2か月で3人目の辞任となります。
立憲民主党・泉代表「(辞任は)当然であるけれども、遅すぎますね。財務副大臣に就任するということ自体も、おかしい話だし、総理の任命責任、これも当然、問われますよね」
厳しい声は与党からも出ています。ある与党幹部は「遅かった」、閣僚経験者も「やっとか、遅すぎる」と厳しい声が相次いでいます。
政務三役の相次ぐ辞任、所得減税への評価の低さ、支持率の低下。こうした要因があいまって解散を見送る形となり、ある与党幹部は「危機感を持ったほうがいい」と話しています。
また、何か次の手を打ちたい中で、ある自民党幹部は「支持率が低いと、いろいろ難しい」と手詰まり感が漂っていると今の状況を見るなど、今週にかけ「岸田政権」への遠心力が高まっていると感じます。