菅長官 北朝鮮に「さらなる独自制裁検討」
北朝鮮の北東部で9日午前、北朝鮮が5回目の核実験に踏み切った。日本政府は今後北朝鮮に対する独自制裁の強化を検討する考え。
菅官房長官はさきほど会見し、北朝鮮が核実験を行った、と断定した上で、「北朝鮮に対する日本のさらなる独自制裁を考えていきたい」と述べた。
菅官房長官「これまでの情報を総合的に勘案した結果、本日、北朝鮮が核実験を実施したものと判断されます。さらなる独自制裁というのは考えていきたい」
日本政府は今年2月、北朝鮮の独自制裁について、すべての北朝鮮籍の船舶の入港を禁止するなど強化しているが、菅官房長官は「さらにどういう制裁が一番有効であるか十分考えながら行っていきたい」と述べた。
また、北朝鮮に対して中国・北京の大使館ルートで強く抗議したことや、アメリカなどと連携し、国連の安全保障理事会を緊急に開くための調整に入ったことを明らかにした。
今回の核実験について政府高官は、5日に中距離弾道ミサイル3発を日本の排他的経済水域(=EEZ)に着水させたことを受けて「あれだけ正確にミサイルを3発も撃った後の核実験だから、核弾頭のミサイルへの搭載なども含めてしっかり対応しないとまずい」と危機感をあらわにした。
稲田防衛相はさきほど「核兵器の弾頭化に至っている可能性も否定できない」と述べている。しかし政府関係者は「北朝鮮は国際社会の非難を無視していてあまり打つ手がない」と嘆いている。北朝鮮の金正恩委員長の暴走を抑えることができるのか、政府内には強い緊張感が漂っている。