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借地巡り昭恵夫人側とやりとり…籠池氏証言

2017年3月23日 23:44
借地巡り昭恵夫人側とやりとり…籠池氏証言

 国会では森友学園の籠池理事長の証人喚問が行われた。籠池氏は2015年、国有地の借地契約をめぐり安倍首相の昭恵夫人側と電話やFAXでやりとりをしていたと証言した。

 籠池氏は、小学校を建設する国有地の借地契約をめぐり、昭恵夫人に「助けを頂こうと考え携帯に電話した。留守電だったのでメッセージを残した」と話した。その後、昭恵夫人担当の職員から「現状では希望に沿うことはできない」などとした回答がFAXであったという。

 枝野元幹事長「安倍昭恵さんに対してお願いをしたこと、それが谷さん(昭恵氏担当の政府職員)に振られて、そして谷さん(昭恵氏担当の政府職員)から回答があったと、こういうご認識ということなんですね」

 籠池理事長「おっしゃるとおりです」

 枝野元幹事長「安倍総理が従来おっしゃったことと全然違う。本当に重い御発言なんです」

 民進党は、昭恵夫人が国有地をめぐるやりとりに関与したことになるのではと指摘している。

 これに対して菅官房長官は、問題ないとの認識を示した。

 菅官房長官「籠池氏側の要望には沿うことができないと、きっぱりお断りしているのではないでしょうか。そういう意味で忖度(そんたく)以前のゼロ回答だったと思います」

 また菅長官は、「これは籠池氏から夫人付きの職員に陳情の手紙が来たことに対する回答だ」として、昭恵夫人は関わっていないとの認識を強調した。

 首相周辺は、昭恵夫人が籠池氏からの電話を放置していたところ、夫人付きの職員に手紙が来たとしている。

 また、籠池氏は昭恵夫人から、2015年9月に、寄付金として100万円を受け取ったと改めて主張した。

 籠池理事長「私と2人きりの状態で『1人でさせてすいません。どうぞ、安倍晋三からです』というふうにおっしゃって、寄付金として封筒に入った100万円をくださいました。昭恵夫人は全く覚えていないとおっしゃっているようですが、私たちには大変名誉な話なので鮮明に覚えております」

 これに対し自民党の西田議員は、安倍首相側が寄付金の受け渡し自体を否定しており、面会の時の状況についても籠池氏と昭恵夫人の証言が食い違っているとただした。

 自民党・西田昌司議員「奥さまは1人ではないとおっしゃってるんですよ。あなたの証言と全く食い違うんですが」

 籠池理事長「そのお話は違ってると思います。秘書の方は直前にお人払いをされましたので2人であります」

 24日は、安倍首相も出席する質疑に国有地の売却交渉当時の理財局長・迫田国税庁長官らの参考人招致が行われる。

 民進党や共産党は、さらに昭恵夫人らの証人喚問も要求するなど追及を強めている。