“萩生田副長官の発言”文書 信ぴょう性は
加計学園の獣医学部開設をめぐる問題に新たな動き。松野文部科学相は新たに「萩生田官房副長官の発言概要」と題した文書が省内で見つかったとして公表した。
安倍首相が19日夜、「今後、何か指摘があれば、その都度、真摯(しんし)に説明責任を果たす」と強調した直後の新文書発覚に、首相周辺は「本当にきりがない」と頭を抱えている。
新たな文書は、国家戦略特区諮問会議で獣医学部の新設が決まる半月ほど前の去年10月、安倍首相の側近・萩生田副長官と文科省の局長との面会に関する記録。文書はこの時点で加計学園の獣医学部新設に向けた内容となっている。また、「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。今年11月には方針を決めたいとのことだった」などと安倍首相の意向をにじませている。
一方、文科省は「文書を作成した職員も記憶があいまいで、全体として正確性を欠いたもの」と説明している他、萩生田副長官も「開学時期などについて総理から指示があったとは聞いていないし私の方からも指示をしていない」と内容を否定している。
■文科省の職員がウソを書いたということになるのか?
そこが焦点。文書の信ぴょう性はどうなのか、民進党は党の会合で文科省を追及した。
民進党・蓮舫代表「萩生田さんはどれを言ったの」
文科省「明確に何を言ったということはよく覚えていないと。具体的なことは言っておられないということでありますので」
民進党・桜井充議員「記憶がはっきりしない人の話を聞いてどうして信じるの」
このように水掛け論に終始している。野党4党は萩生田副長官らの証人喚問と安倍首相出席の集中審議の開催を求めたが、与党側は拒否した。政府・与党側がどのように説明責任を果たすのか改めて問われる事態となっている。