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約1年半ぶり党首討論も…議論“深まらず”

2018年5月30日 18:42
約1年半ぶり党首討論も…議論“深まらず”

国会で30日、およそ1年半ぶりに党首討論が行われた。どのような論戦になったのか、青山和弘記者が伝える。

持ち時間が一番長い立憲民主党の枝野代表ですら、わずか3問3答で終わってしまった。これは野党分裂の影響で一党の持ち時間が減ったこと、さらに安倍首相の答弁が長いことなどが理由だが、議論は深まらなかったと言わざるをえない。

枝野代表は、財務省が先週明らかにした森友学園との交渉記録から、安倍首相の昭恵夫人が、夫人付きの谷査恵子氏を通じて財務省側に働きかけていると追及した。

枝野代表「問題は金品の流れ等があったか、なかったか、それはこの(森友)問題の本質なのでしょうか。(昭恵夫人は)公務員である谷査恵子さんを通じて財務省に問い合わせをかけています。優遇を得られないかと照会があり、問い合わせたわけですから、(優遇を)受けられるなら受けたいという働きかけに他ならないのではないでしょうか。それはいいことだと思っていらっしゃるんですか」

安倍首相「森友学園の問題の本質というのはそういうことなんでしょうか。今すでに枝野さんに言われたことは、もう何回も御党あるいは他の党の委員の皆様から質問されたことでございます。谷氏に対して(籠池氏から)手紙が来たわけでございます。それに対して谷氏から、こういう制度がこういう法人に対して当てはめることができないかという、政策的な制度的な答えを求めたのでございます」

安倍首相は、谷氏が財務省に制度的な問い合わせを行っただけであって問題はないとの認識を改めて示した。

一方、今月結党した国民民主党の玉木共同代表は森友・加計問題には一切触れず、日米貿易と日露関係について質問した。立憲民主党との違いをアピールした形だが、首相周辺からは「玉木氏の森友・加計にこだわらない姿勢は良かった」と評価する声が上がった。

1年半ぶりの党首討論は、あり方がこれで良いのか考えさせるものとなった。