×

日露外相会談 改めて溝の深さ露呈

2019年1月15日 0:15

北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉で、河野外相は交渉責任者として初めて、ラブロフ外相との会談に臨んだ。会談ではお互いの考えを主張し合ったが、改めて溝の深さが露呈したかたちだ。

河野外相「領土問題を含め、日本側は我々の主張を明確にロシア側に伝えました。両方の意見が一致していないところももちろんありますが、(今後の協議の中で)一致する部分というものを見つけていかなければならない」

会談後、河野外相はこう述べた上で、日露首脳会談を来週22日午後に行い、さらに来月にはドイツで2回目の外相会談の開催を調整することで一致したと明らかにした。

しかし、ラブロフ外相は会談後、「まだ大きな隔たりが残っている」と明言している。

今後、交渉は難航が予想される。キックオフの会合から日本側は厳しい要求を突きつけられた。例えば、返還後の主権の問題。ラブロフ外相は、「第二次世界大戦の結果、北方領土がロシアの主権下にあることを日本が全面的に認めないと、交渉の進展は期待できない」などと改めて日本側に迫った。

さらに、「アメリカの日本へのミサイル防衛の配備は、ロシアと中国の安全保障を脅かしている」と述べ、安全保障上の懸念も示した。

来週の首脳会談では、これらの溝を少しでも埋めていけるのかが焦点となる。