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ロシア外相「島の主権は交渉対象ではない」

2019年1月15日 4:38
ロシア外相「島の主権は交渉対象ではない」

ロシアとの平和条約交渉で、河野外相は、交渉責任者として初めて、ラブロフ外相と会談した。来週22日に首脳会談を行うことを確認したが、溝の深さも浮き彫りとなった。

協議は昼食を含めて4時間に及び、両外相は日露首脳会談を来週22日午後に行い、来月にはドイツで2回目の外相会談の開催を調整することで一致した。しかし、お互いの考えを主張し合った結果、あらためて溝の深さも浮き彫りになった形だ。

河野外相「領土問題を含め、日本側は我々の主張を明確にロシア側に伝えました。両方の意見が一致していないところももちろんありますが、(今後の協議で)一致する部分というものを見つけていかなければならない」

ラブロフ外相も会談後、「まだ大きな隔たりが残っている」と明言し、具体例として、北方領土の主権の問題を指摘した。

ラブロフ外相「クリル諸島(北方領土)はロシアの領土であり、島の主権は交渉の対象ではないと日本側に注意喚起した」

さらに、「アメリカの日本へのミサイル防衛の配備は、ロシアと中国の安全保障を脅かしている」と述べ、安全保障上の懸念も示すなど、キックオフの会合から交渉は厳しいものとなっている。

来週の首脳会談では、浮き彫りとなった深い溝を少しでも埋めていけるのかが焦点となる。