北方領土問題で進展は?日露外相会談始まる
北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉で、河野外相は交渉責任者として初めて、ラブロフ外相との会談に臨んでいる。モスクワから清田大輝記者が伝える。
Q:今回の会談はどういう交渉になるのか?
今回の会談は河野・ラブロフ両外相を交渉責任者と決めてから初めての交渉。平和条約を結ぶために具体的な課題を話し合うものとなる。
会談はつい先ほど、午後5時過ぎから始まった。北方領土問題をめぐり、返還の時期や方法、返還後の主権や在日米軍の扱いなど、幅広い論点が話し合われているとみられる。
Q:交渉は進展しそうなのか?
ロシア側は北方領土問題では妥協をしない姿勢を示し続けていて、難航が予想される。この外相による交渉が始まったのは安倍首相がプーチン大統領との会談を重ね、歯舞群島・色丹島の2島の返還を先行させる方向で交渉していく方針を確認したからだ。
ただ、ロシア側は第二次世界大戦の結果、北方領土がロシアの主権下になったことを認めるよう、繰り返しけん制している。北方領土はロシアが不法に占領したと主張してきた日本としては簡単には受け入れられない条件。この点だけを見ても交渉が難しいことが分かる。
来週には安倍首相とプーチン大統領の会談が予定されているだけに、論点を絞り込むなど交渉を前進させ、首脳会談につなげられるかが焦点。