不正統計 野党が賃金伸び率の早期公表要求
厚生労働省による不正統計調査問題をめぐり、野党側は1日、関係省庁からのヒアリングを行い、去年の実質賃金の伸び率を早期に公表するよう改めて要求した。
国民民主党・山井議員「来週月曜日から予算委員会が始まるのにもかかわらず、野党の私たちには政府から昨年の実質賃金の伸びが、プラスだったのかマイナスだったのかという回答がありません」
野党側は、去年1月から11月までの実質賃金の伸び率について、統計に詳しい弁護士の協力を得て、前の年と調査対象を変えずに試算を行った。その結果プラスになるのは6月だけで、平均するとマイナス0.5%になったと主張している。
野党側は、1日のヒアリングで、厚労省も同じ条件で実質賃金の伸び率を算出し公表するよう求めたが、厚労省側は「検討中」と述べるにとどめた。
一方、政府関係者は「コンマいくつの変化しかない」と話し、大きな影響はないとみている。安倍首相も国会で「総合的に勘案すると雇用所得環境が着実に改善しているとの判断に変更はない」と答弁した。